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SAMURAI BLUE森保監督、中国代表との最終予選へ「日本の総合力で勝利をつかむ」
2022年01月27日
SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は1月26日、FIFAワールドカップ2022カタールのアジア最終予選(Road to Qatar)第7戦の中国代表との対戦を翌日に控えて埼玉スタジアム2002にて公式会見に臨み、「日本の総合力で勝利をつかみたい」と抱負を述べました。
最終予選グループBで自動突破圏内の2位につける日本は勝点12で、プレーオフ経由となる3位のオーストラリアが勝点11で迫る接戦です。残り4試合となり、ホームで迎える今回の中国戦は重要な試合です。
その対戦へ、チームキャプテンの吉田麻也選手(サンプドリア)と冨安健洋選手(アーセナル)の最終ライン中央を固めてきた二人が怪我で不在ですが、森保監督は「試合に入る選手たちは、『代わり』ではなく、普段から所属クラブで存在感を発揮して代表に参加している。自信をもって思い切ってプレーしてほしい。チーム一丸で勝利をつかみたい」と、選手たちへの信頼と期待を口にして、勝点3の積み上げに強い意欲を示しています。
中国との通算対戦成績は日本の14勝7分7敗で、前回の昨年9月7日の最終予選第2戦の顔合わせでは、伊東純也選手(KRCヘンク)の仕掛けから大迫勇也選手(ヴィッセル神戸)の得点で日本が1-0で勝利しました。
その試合を含めて中国は最終予選ではここまで1勝2分3敗の勝点5で6チーム中5位ですが、勝点16で首位に立つサウジアラビアとアウェイで2-3、オーストラリアにもアウェイで試合終了間際に追いつく1-1のドローを演じています。
その後、12月から中国リーグの山東魯能や武漢を率いたリー・シャオペン監督が就任し、今回が新体制での初戦です。予選突破について、リー新監督は「一縷の希望は捨てずに全力で戦う」と話しています。
ブラジルから帰化したMFアロイージオ(中国名ルオ・グオフ)選手は累積警告のため出場停止ですが、同じく帰化したブラジル出身MFアラン(中国名ア・ラン)選手、スペインのRCDエスパニョールに所属してサウジアラビア戦、オーストラリア戦を含めてここ4戦で5得点のFWウー・レイ選手が健在です。
森保監督は相手の情報がなく出方が分からないとしながらも、「監督交代後の初戦でかなり高いモチベーションでアグレッシブに臨んでくる」と予想。「気持ちの面でも戦術面でも、我々ができるだけ主導権を握って戦えるように準備する」と警戒を崩していません。
吉田選手に代わるキャプテンに指名された遠藤航選手(VfBシュツットガルト)は、中国戦とその直後に控えるサウジアラビア戦を念頭に、「2試合をホームでできるのはアドバンテージ。厳しい戦いになるのは分かっているが、2勝しないとならないので覚悟を持って臨んでいきたい」と話し、対戦相手を意識しすぎずに「自分たちが主導権を握ることにフォーカスしてやりたい」と語りました。
チームはこの日夕方から試合会場で冒頭15分以外を非公開にして最終調整を行いました。公開された部分では選手たちはランニングや体幹トレーニング、ボール回しにリラックスした様子で取り組み、GK陣はクロスボールの処理などの動きを確認していました。
勝利へつながるゴールへ、前線の選手たちが意気込みを口にしています。
昨年11月のアウェイ連戦で連続ゴールをマークした伊東選手は、相手の最終ラインの枚数に関わらず「自分たちがうまくやれれば、どちらで来てもチャンスを多く作れると思う。そこでしっかり決めきるのが大事」と話し、南野拓実選手(リバプールFC)も「チームの勝利が一番なので、自分のできることをやっていきたい。少ないチャンスで決めることが大事」と声を揃えています。
また、移籍直後のデビュー戦でゴールを決めた前田大然選手(セルティック)は、「自分の特長は知ってもらっていると思うので、どれだけできるかを示していく。しっかり結果を残せるようにしたい」と話しました。
中国代表との対戦は埼玉スタジアム2002にて、27日(木)19:00キックオフの予定です。感染対策を取り、陰性証明のなどの提示を条件に観客を入れて開催します。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
まず、今回ホームの埼玉スタジアムでの試合開催にご尽力いただいた皆様に感謝を申し上げます。チームは、与えられた時間のなかで選手も最大限努力して、チームとしても良い準備ができています。ワールドカップへの自動出場権を獲得するために勝利をつかみとりたい。勝利で、我々を応援してくれているみなさん、コロナで大変な思いをしているみなさんに笑顔になってもらい、選手たちのプレーに元気や勇気、粘り強く戦う姿勢を感じていただければと思っています。
チームへの貢献度の大きい吉田選手と冨安選手が今回参加できないのは非常に残念ですが、一番痛い思いをしているのは本人たちです。充実したプレーができるように彼らの回復を願いたい。新たに試合に入る選手たちは、普段から所属クラブで存在感を発揮して代表に参加しているので、自信をもって思い切ってプレーしてほしい。チーム一丸となって日本の総合力で勝利をつかみとりたいと思っています。キャプテンは、チームの中央でプレーして、経験のある者と若手の両方とコミュニケーションを取れる遠藤航選手にお願いしました。
中国は監督交代後の初戦で、かなり高いモチベーションで来ると思います。アグレッシブに臨んでくることも想定して、気持ちの面でも戦術面でも、我々ができるだけ主導権を握って戦えるように準備したい。選手には攻撃の優先順位を持って、これまでやってきたことを明日の試合でも発揮してほしいですし、中国の守備に臨機応変に対応してほしいと思っています。
最後に、1995~96年に広島で監督をされたビム・ヤンセンさんの訃報が届いて、とても悲しく寂しく思います。当時私は選手でしたが、「お前は将来指導者になるだろう」と、選手としてだけでなく、指導者としての心構えなど多くのことを学ばせてもらいました。感謝とともに心からご冥福をお祈りしたいと思います。
MF/FW 伊東純也 選手(KRCヘンク/ベルギー)
個人的には、もっとゴールに直結するチャンスをつくりたいですし、もっとボールを引き出して受けて仕掛ける機会を増やしたい。自分がとってやるという気持ちは常に持っていますし、直接ゴールに関わるのが仕事だと思っているので、得点やアシストでチームに貢献したい。コンビネーションの部分もチャンスを決めきるところもまだ足りないと思います。得点を多く獲って勝つのが一番いいですが、1-0でも勝つことが大事なので、全員で戦って走って勝てればいいですし、自分が出たら自分の特長を出してしっかりチャンスを作ろうという意識でいます。吉田選手や冨安選手がいないから負けたとは言われたくないですし、代わりに出る選手はチャンスです。誰が出ても勝てるようにしたいと思います。
MF/FW 遠藤航 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
怪我人が多いなかでやらなくてはならない状況は良いとは言えないですが、僕らにはいい選手がいるので、みんなでこの2試合に勝てるようにいい準備をしていきたい。(11月から期間が空いて)フィジカル的なコンディションの準備は大事ですが、どちらかというと気持ちの部分。しっかり自分たちからアクションを起こす意識付けを持って、フィジカルの準備、プラス、メンタル面で、最終予選独特の雰囲気にのまれずに入って行けるかが大事だと思っています。相手の出方は分かりませんが、相手を気にしすぎるのは良くないと思います。まずは自分たちの良さ、チームのパフォーマンスを最大限に出すこと。自分たちがアクションを起こしてアグレッシブに入るのが大事だと思います。
MF/FW 南野拓実 選手(リバプールFC/イングランド)
システムが代わってゴールに向かっていくポジションが変わったなかで、チームと自分がいかに連係してゴールにつなげていくかが自分の課題だと思っています。どんなポジションからでもゴールに絡むプレーや自分の強みを出して、チームに貢献することが求められていると思いますし、常にゴールしたいと思っています。それがチームの勝利につながればベストです。なによりも大事なのは、どんな形でも勝利してワールドカップ出場権を獲得することです。(最終予選で2連戦の)初戦はいつも難しい状況になっていますが、落とせない試合なので試合までの時間を使ってできることは最大限やっていきますし、一試合一試合の重要性を全員が理解して臨むべきだと思っています。相手の最終ラインが3枚で回すか2枚で回すのかで、僕たちのプレスをかけるタイミングや方向が多少変わってくるので、そこを全員が共通理解して全員でプレッシングするのが大事だと感じています。
MF/FW 前田大然 選手(セルティック/スコットランド)
2試合勝たないといけないので、勝つためになにが大事かを考えながらやっていきたい。ゴールを獲らないと勝てないのでしっかり獲りたいと思っていますが、まずはチームが勝つことが一番です。セルティックの(日本人の)みんなから「がんばってきて」と言われました。そういう人たちのためにも頑張りたい。セルティックではメニューがマリノスと一緒だったので、すんなり入れましたし、だんだん慣れてきています。デビュー戦はうまく行きすぎかなとも思いますが、いままでしっかりやってきたからこそだと思うので、今回も自信をもって代表に来ました。勝たないとならないので、チームが勝てるようにやっていきたいです。
リー・シャオペン 中国代表監督
アウェイでアジアNO.1の日本と対戦するので、選手たちには落ち着いて冷静に全身全霊で試合に臨み、戦術では我々のすべてを発揮して中国代表らしい試合をしてほしいと思います。海外組もコンディションは良く、メンタルでもフィジカルでもいい状態になっています。帰化した海外組もはるばる戻ってきて、チームのために貢献しようという彼らのチーム愛を感じます。中国にはまだ予選突破の希望があります。一縷の希望を捨てずに明日の試合で全力を尽くしたいと思います。
アジア最終予選(Road to Qatar)
2022年1月27日(木) 19:00 キックオフ(予定)vs 中国代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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