ニュース
JFAのSDGsの取り組みについて「天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会」決勝における各種施策のお知らせ
2020年12月16日
日本サッカー協会(JFA)は2021年1月1日(金・祝)、「天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会」決勝戦の会場となる国立競技場において、発達障がいのお子さんを対象にした「センサリールームの設置」やエコ製品の推進、省エネを意識した大会運営など、社会の発展や環境に配慮した各種施策を実施します(下記参照)。
これは、SDGs(持続可能な開発目標)を推進する一環として行うもので、スタッフや関係者だけでなく、観戦する皆さまにも今回の取り組みに参加いただき、誰もがサッカーを楽しめる環境やサッカーを通じたエコ活動など、SDGsをめぐる国内の機運を高めていくことを目指します。
JFAは、2021年に創立100周年を迎えるにあたり、よりサステナブルな事業展開への挑戦としてSDGsを推進し、さまざまな社会課題や環境課題の解決の一助となるべく取り組んで参ります。
なお、JFAの主催大会でSDGs推進活動を実施するのはこれが初めてとなります。「The Year」のスタートでもあるこの日の取り組みは、継続的な事業として発展させていく考えです。
「天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会」決勝における取り組み
ファン・サポーター向け
■エコ製品の推進:来場者プレゼントのエコ化
今大会の来場者プレゼントは、「環境に優しいことを示すオリジナルマーク」*を表示したエコバックです。製品素材に環境負荷が少ない再生ポリエステルを使用しています。
*「環境に優しいことを示すオリジナルマーク」はJFAが2020年9月に制定したもので、ISO(国際標準化機構)の環境ラベルタイプII(ISO14021)として、環境省の環境ラベル等データベースに登録されています。製品素材に環境への負荷が少ない材料を使用し、その使用割合が一定の基準を満たしたものを環境に配慮した製品として認定し、「環境に優しいことを示すオリジナルマーク」を表示しています。
■環境に配慮したスタジアムサービス:飲食売店でのプラスチックの削減やフードロスの回避
会場の飲食売店を運営する事業者の皆さまの協力の下、プラスチックごみの排出に配慮し、ストローやマドラー等の消耗品は紙素材に代替します。また、各事業者において、集客見込みに応じた仕入れ量の調整や、販売できなかった食品の堆肥・飼料としての活用など、フードロスを削減するオペレーションを実施します。
協力会社:株式会社グリーン企画社、シダックス株式会社、白ハト食品工業株式会社、株式会社フードワークス
■発達障がい児観戦企画:センサリールームの設置
“誰一人取り残さない”天皇杯を目指し、感覚過敏の特徴をお持ちで、発達障がいなどの障がいのあるお子さんとご家族を、仮設のセンサリールームでの観戦にご招待します。
*センサリールームとは:明るすぎない照度と、大きな音や声などの大音量を遮る遮音が施され、人混みや周囲の視線を避けた安心できる部屋で、防音ガラス越しにサッカー観戦や映画などを楽しめることを目的とした部屋。目的の前提には、見方や楽しみ方の「方法」が多数派とは違うだけで、困りごとがない人たちと同様に「観る」「楽しむ」といった思いは一緒であるとの考え方があります。
実施・募集概要
・参加者:感覚過敏の特徴をお持ちで、発達障がいなどの障がいのあるお子様とその家族(2家族)※1部屋に1家族
・募集方法:JFA公式ウェブサイトに掲載するGoogleフォームより応募
・募集期間:12月16日(水)~ 23日(水) ※希望者多数の場合には厳正な抽選を実施します
・運営サポート:橋口亜希子個人事務所ほか
※募集の詳細等はJFA公式ウェブサイトをご案内ください(17日午前中に公開)
■来場者への呼びかけ:JFA SDGsブース出展・メッセージ映像の発信
共にSDGsに取り組んでいただくことを呼びかけるブースを出展。サッカーやスポーツを通じた社会貢献、これまでのJFAのSDGsの取り組みや、会場となる国立競技場が持つ環境負荷低減機能等の紹介をはじめとした展示等を行います。
また、スタジアムビジョンでは、天皇杯100回大会でのSDGsの取り組みを来場者の皆さまに知っていただくメッセージ映像を放映。映像ではJFAの「SDGs推進チーム」のメンバーである播戸竜二氏(元日本代表)がナビゲーターを務めます。
パートナー・組織内での取り組み
■試合運営:大会オペレーションのエコ化、エコを意識したホスピタリティの実施
大会オペレーションや、主に来賓向けのラウンジの運営を見直し、印刷物やゴミの削減、会場運営におけるエネルギー管理の実施など、資源を守り、無駄をなくした上でのより円滑な大会、試合運営を目指します。
■取り組み評価:環境負荷評価と今後に向けて
SDGsに取り組み、環境に配慮して運営する初めての大会として、ゴミのリサイクル率や再生可能エネルギーの使用率、スタジアムにおけるCO2排出量、食品ロスの削減量等の指標の設定及びその測定に取り組みます。取り組みの成果や課題を把握することで、今後の継続的な取り組みに生かします。
*なお今回の各種施策は、新型コロナウイルス感染拡大防止のガイドラインを順守して実施します。
天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会 決勝 概要
開催日時:2021年1月1日(金)14:40キックオフ /開催地:国立競技場(東京)
参考:JFAの主な社会貢献活動
JFAは、日本のサッカー競技を統括する唯一の団体としての社会的責任を踏まえ、「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」という理念の下、以下の通り、サッカーを通じてさまざまな社会活動を行っています。
● キッズからシニア、女性、そして障がい者サッカーを対象にした各種競技会の開催や組織整備における多様性への対応。
● 海外への指導者の派遣等、国際交流やアジア貢献事業を通した次世代育成。
● 「人権尊重と差別の禁止」を遵守事項として倫理規範に定め、サッカー活動に従事。2008年度からリスペクトプロジェクトを開始し、フェアプレーやリスペクトを推進。また、スポーツの現場における暴力・暴言、差別などの根絶とサッカーに関わるすべての人、ものを大切にする精神を広く浸透させる活動を展開。
● 「JFAグリーンプロジェクト」による天然芝のグラウンド増設の働きかけ、自然環境の保全や住みやすい街づくりへの取り組み。代表チームやJクラブのチームバスをはじめとする車のアイドリング防止。国際大会、JFAおよびJリーグ主管試合、JFAやJリーグの広報媒体を通じての環境保全や地球温暖化防止のPRなど。
<参照>JFA 社会貢献活動:http://www.jfa.jp/social_action_programme/