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元日本女子サッカー連盟事務局長の岡島喜久子さんが語る皇后杯の魅力 皇后杯 JFA 第40回全日本女子サッカー選手権大会
2018年11月15日
皇后杯 JFA 第40回全日本女子サッカー選手権大会が11月3日(土・祝)に全国各地で開幕しました。ここでは、第1回大会優勝チームのF.C.ジンナンに所属した岡島喜久子さんに当時の女子サッカーの環境や、大会の思い出について語ってもらいました。
――サッカーを始めたきっかけを教えてください。
岡島 中学の時に、校庭で男子がサッカーをしているのを校舎の2階から見ていて、面白そう、私にもできそう、と思ったのがきっかけです。サッカーをしていた男子は小学校で一緒にドッジボールをしていた子たちで、私はドッジボールが強かったので、負けない自信がありました。サッカーを始めてからは当時、テレビ東京で放送されていた『三菱ダイヤモンド・サッカー』を見たり、高校生になった頃には年間で180試合を観戦するなど、サッカーにのめり込んでいきました。
――なぜそこまで試合を見に行こうと思ったのでしょうか。
岡島 見ていて面白いというのはありますが、それ以上にうまくなりたいという気持ちが強かったです。当時は練習が土日しかありませんでした。中学、高校では練習はさせてもらっていましたが、試合には出られない。とにかく自分のスキルを上昇させたかったので、家の前でドリブルの練習をしたりしていました。
――女子サッカーが今ほど普及していなかった当時にサッカーを続けるには大変な苦労があったと思います。
岡島 第1回全日本女子サッカー選手権大会にこぎつけるまでは本当に大変でした。まず、女子のチームがない。選手も少ないような時代でした。今のように組織立っておらず、それぞれのチームが独自に活動していました。東京、神奈川にはいくつかチームがあって8人制で試合ができていましたが、清水第八S.C.という強豪チームも対戦相手がいないので、東京に来て試合をしているような状況でした。なので、本田美登里さん(現AC長野パルセイロ・レディース監督)や半田悦子さん(現常葉大学附属橘高校監督)は小学生の頃から知っていました。
――ご自身もF.C.ジンナンに加入し、一方で女子サッカー連盟の創設にご尽力しました。そんな中、1979年に全日本女子サッカー選手権大会の第1回大会を迎えました。
岡島 第1回大会は三菱養和グラウンドで、ハーフピッチを使用して8人制で行われました。ボールも4号球、ユニフォームやスパイクは男子用の小さいサイズを買っていました。全国のチームが一堂に会することはなかったので、それができたというのは非常に象徴的な意味があったと思います。1977年には台湾で行われたアジア連盟(AFC)主催の大会にも単独チームとして出場したり、さまざまな活動が全日本大会につながったと思うと感慨深かったです。
――ご自身にとって全日本女子サッカー選手権とは。
岡島 1970年代に女子サッカー黎明期から選手やサッカーにかかわる人たちが持っていた、全国規模の大会を行う夢がかなった大会です。女子サッカー連盟設立と共に、女子サッカーが日本で発展していくきっかけになったと思います。
――女子サッカーの土台づくりから関わってきて思うことは。
岡島 日本で女子サッカーが認められたのはドイツでのワールドカップで優勝してからですよね。そのときになって初めて、「あのときのプログラムありませんか?」という問い合わせや、歴史に関する質問が多くくるようになりました(笑)。いつかこういう日が来ると思って当時の大会プログラムなどを実家の倉庫に取っておいたんです。実際にそういうときがきて、取っておいてよかったな、こういうものを見てくれる人が出てきたんだととても感慨深かったです。
――今後、大会に期待することは。
岡島 全国のチームの目標となる大会になってほしいです。また、小さい子たちに会場に足を運んでもらいたいですね。見て、ああいうふうになりたいと思うこともあると思いますし、目から入ってくる情報は大きいので、コーチに連れていってほしいですね。
開催期間:2018年11月3日(土・祝)~2019年1月1日(火・祝)
【1回戦】 2018年11月3日(土・祝)・4日(日)
【2回戦】 2018年11月24日(土)・25日(日)
【3回戦】 2018年12月1(土)・2日(日)
【準々決勝】 2018年12月22日(土)
【準決勝】 2018年12月29日(土)
【決 勝】 2019年1月1日(火・祝)
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