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2回戦進出チームが決定!日テレ・メニーナは聖和学園高を破り2回戦へ 皇后杯JFA第41回全日本女子サッカー選手権大会
2019年11月04日
皇后杯JFA 第41回全日本女子サッカー選手権大会は、11月3日(日)に1回戦2日目が開催。真岡市総合運動公園陸上競技場では、前日に続き2試合が行われました。
ピックアップマッチ1
仙台大学(東北/宮城) 0-2[前半0-0、後半0-2]北海道文教大学明清高校(北海道)
第1試合は、仙台大と北海道文教大学明清高が対戦しました。
11回目の本大会出場となる道文教大明清高は、清野訓清監督の下、徐々に地力を強化。近年は初戦敗退(※第27、29、30、32、33、35、39回大会)が続き、15大会ぶりの白星を狙います。今年のチームには最前線で核となる薬師愛美選手をはじめ、下級生の頃から全国大会に出ていた選手がおり、皇后杯の舞台でもまったく物怖じしない立ち上がりを見せます。
これに対して、6回目の出場となる仙台大は、過去2度初戦を突破しています。黒澤尚監督以下、トーナメント戦の怖さを十分理解し、フレッシュな高校チームの出足もしっかりとリサーチ。受け身になる時間の中でも、得点は許さず、船木里奈選手、音石千尋選手らを中心に逆襲を繰り出します。どちらが先手をとるかスリリングな試合展開となりました。
一進一退の攻防が続く中、道文教大明清高に先制ゴールが生まれたのは63分でした。前線の組み立てにも顔を出すようになっていたボランチの佐々木美悠選手が、右サイドから上がってきていた江藤里桜菜選手にパス。仙台大ゴール前で粘りながら放った江藤選手のシュートがスコアを動かします。
そこからは、失点でギアを上げてきた仙台大の時間帯に突入。仙台大は、船木選手と加村ななみ選手のセットプレーから反撃を試みます。試合終盤には、疲れが見え始めた道文教大明清高の最終ラインを船木選手らが突破しますが、道文教大明清高のGK齊藤菜々香選手が一対一の場面でファインセーブを連発。
アディショナルタイムには、この日大活躍の薬師選手に代わって途中出場の及川桃選手が、カウンターから試合を決定づけるシュート。これが決まって、道文教大明清高が仙台大を2-0で破りました。
ピックアップマッチ2
日テレ・メニーナ(関東/東京) 4-1[前半1-0、後半3-1]聖和学園高校(東北/宮城)
第2試合は日テレ・メニーナと聖和学園高、育成年代の名門チームが顔を合わせました。
今季、年代別代表とベレーザに選手を供給し続けてきたメニーナは、この日も主力の3選手がAFC U-19女子選手権に参加して不在でした。さらに、独特の聖和学園高のスタイルや、真岡のピッチ、そして普段以上に観客がいる大会と慣れない要素が重なり、戸惑いを見せます。序盤は聖和学園高が、足元の技術をベースに狭い局面でトリッキーなパスをつないで挑んでいきます。
しかし、15分を経過したあたりから、ようやく落ち着いたメニーナは、相手の得意とする局地戦ではなく、広いスペースへの走り込みとそこに正確なボールを落とすことで対応します。28分、土方麻椰選手へのロングボールを起点に得たコーナーキックのチャンス。大山愛笑選手から土方選手の頭にピタリと届いて先制に成功。
先制直後にも、まったく同じパターンから聖和学園高のゴールを脅かしたメニーナ。43分には、中央の土方選手から左に開いていた木村彩那選手に展開。さらに木村選手がゴール前に詰めていた松永未夢選手に合わせて追加点を挙げます。
聖和学園高は、積極的な選手交代も行いながらメニーナの攻勢に対応。52分には交代出場の櫻井まどか選手から宮田あすか選手とつなぎ、やはり途中出場の渡辺琉那選手がダイレクトで左足を振り抜いてゴール。1点差としますが反撃もここまで。
メニーナは、相手のパスミスを土方選手が3点目に結びつけると、85分にはキャプテンマークを巻いた岩﨑心南選手が試合を締めくくる4点目を決めます。狭い局面と大きな展開を使い分けたメニーナが4-1で聖和学園高を破り、2回戦に進出。準々決勝での姉妹対決を目指し、発進です。
監督コメント
清野訓靖 監督(北海道文教大学明清高校)
前半から「どちらが点を取るか」というゲームだったので、ベンチにいても楽しかったです。選手もあまり緊張もせず、構えることもなく、楽しんで試合に入っていけました。自分たちのやりたいサッカーをできるんじゃないかという期待はありました。また、この大会に向けて「中盤の守備をしっかりやろう」とトレーニングしていたので、その成果を出せました。それでも、相手のキープレーヤーがボールを持つたびに、高い技術でやられるのではないかとヒヤヒヤしましたが……。(薬師選手から及川選手への交代は)あの時間帯で守りに入ってほしくなかったので、選手にそのメッセージを伝えようとしました。これまで辛抱強くチームをつくってきましたが、今年のチームは、ここ数年で一番いいチームではないかと思っています。
黒澤尚 監督(仙台大学)
私たちとしては「何もできなかったな」という感じです。ゲームプランどおりに試合を進められませんでした。相手のプレスが来ることは分かっていました。それに対して「我々はチャレンジャーとして行こう」と伝えて、守備のところ、攻撃のところでそれぞれプランも伝えていたのですが、それがうまくいきませんでした。相手が前から来る中で、自分たちがボールを持った時に、くぐり抜けるための判断や、動き出しの共通理解ができていると思っていたのですが、できていませんでした。一対一の守備、ルーズボールへの対応を含めて、私たちが求めていることを今日は表現できませんでした。
古川将大 監督(日テレ・メニーナ)
最初はバタついて、ピッチをうまく活用できていませんでしたが、きちんとした位置に立って、自分が入っていくのか、それとも外に出ていくのかが見えるようになりました。代表組がいない状況で、普段は試合に出ていない選手が先発で出ても主導権を握れるし、代表3人がいないからこそ、こういう経験ができている部分もあります。(ベレーザへの選手供給も同様で)なでしこジャパンの活動で選手がいないところへ、下から突き上げるというのはクラブチームとして理想の形。そこで、良い経験をした選手が、後に上の立場を経験し、受け継がれていくもの。トップチームに選手が行って、下部のチームが大変なのは選手たちの成長を思えば乗り越えられます。
曽山加奈子 監督(聖和学園高校)
狭いところでボールを奪えたことも何回かありましたが、ほとんど、すぐに奪い返されていますし、90分を通じて「うまくボールを回せたな」と思えるのは、唯一の得点シーンくらいでした。いいところを全て潰されてしまって、私たちが理想とするサッカーとは程遠いゲームでした。(自身の古巣である日テレ・ベレーザの下部組織との対戦で)もうちょっとやりたかったんですが、まだまだでした。完敗の一言に尽きます。メニーナのレベルの高さを痛感しました。差を痛感したのは一対一の強さと、運動量、パスの精度です。今後の目標となる高校女子選手権の決勝に出てくるチームは、きっとメニーナともいい勝負をするはずなので、今日のゲームを基準に鍛え直します。
開催期間:2019/11/2(土)~2019/12/29(日)
【1回戦】2019年11月2日(土)・3日(日)
【2回戦】11月23日(土)・24日(日)
【3回戦】11月30(土)・12月1日(日)
【準々決勝】12月8日(日)
【準決勝】12月22日(日)
【決勝】12月29日(日)
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