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【Match Report】SAMURAI BLUE、ドイツ代表に4-1快勝で2連勝
2023年09月10日
SAMURAI BLUE(日本代表)は9月9日(土)、ドイツのウォルフスブルクでドイツ代表との国際親善試合に臨み、4-1の勝利を収めて、FIFAワールドカップカタール2022での対戦に続いてドイツ戦2連勝としました。
伊東純也選手(スタッド・ランス)が先制ゴールを決めて上田綺世選手(フェイエノールト)の追加点をアシスト。試合終盤には久保建英選手(レアル・ソシエダ)の2アシストで浅野拓磨選手(VfLボーフム)と田中碧選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)が加点して、途中出場の3選手が得点に絡む活躍でドイツ代表を突き放しました。
日本は4-2-3-1の布陣で先発を編成。ワールドカップ以来の復帰となった冨安健洋選手(アーセナル)と板倉滉選手(ボルシアMG)のセンターバックのコンビに、左右サイドバックに伊藤洋輝選手(VfBシュツットガルト)と菅原由勢選手(AZアルクマール)、ボランチに守田英正選手(スポルティングCP)と遠藤航選手(リバプールFC)を配し、前線には上田選手の1トップに2列目には右から伊東選手、鎌田大地選手(SSラツィオ)、三笘薫選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)を並べ、GKには大迫敬介選手(サンフレッチェ広島)を起用して臨みました。
昨年のワールドカップでは、前半0-1の苦戦を後半のシステム変更と堅守速攻で逆転勝利につなげた日本が、約10ヶ月後の再戦では前半から中盤で積極的にボールを奪って仕掛けるサッカーを展開。前半12分で先制に成功します。
冨安選手から右へ大きく展開して鎌田選手が収めて、相手DF二人を引き付けて右のスペースに顔を出した菅原選手に預け、菅原選手がクロスを送ると、ペナルティエリア右に走り込んだ伊東選手がダイレクトで合わせて、角度のないところからゴールネットを揺らしました。
その7分後にドイツに中盤のイルカイ・ギュンドアン選手からフロリアン・ビルツ選手へつながれて、右サイドからペナルティエリアに入ってきたレロイ・サネ選手に決められて1-1の同点にされます。
しかし、日本の素早い攻守の切り替えと仕掛けの意識が鈍ることはなく、前半22分に再び右サイドでの崩しから追加点を奪います。菅原選手からのクロスを受けてペナルティエリア右に走り込んだ伊東選手を経由して、ゴール前に顔を出した上田選手が左足で合わせて2-1としました。
ドイツは右サイドのサネ選手を中心に攻撃を仕掛けてゴール前のチャンスを作り、30分にはその形でサネ選手のパスにビルツ選手がゴールを狙い、34分にもサネ選手のクロスにゴール前に走り込んだギュンドアン選手、カイ・ハーバーツ選手が合わせれば1点かという場面を作られます。
40分過ぎにはサネ選手がハーフウェイライン付近からドリブルで攻め上がり、日本ゴールに迫ります。しかし、これを冨安選手が長い距離を走ってペナルティエリアでブロックし、CKに逃れました。
日本は41分に上田選手が相手ボールをカットしてゴール前でGKマルクアンドレ・テアシュテーゲン選手と1対1になる場面を作りましたが、ゴールを決めることはできず、2-1で前半を折り返しました。
後半も日本は主導権を握って積極的に仕掛け、開始早々に伊東選手、上田選手、守田選手、鎌田選手が次々と相手ゴールを脅かす場面を作ります。
60分過ぎには浅野選手、谷口彰悟選手(アルラヤンSC)を入れて3バックにシステムを変更。守備を安定させて、ブロックを敷いて相手の攻撃に対応します。さらに75分を目前に久保選手と田中選手、80分過ぎには堂安律選手(SCフライブルク)と橋岡大樹選手(シントトロイデンVV)を投入します。
すると90分に、久保選手がハーフウェイライン付近で相手からボールを奪い、ドリブルで持ち上がり、ゴール前で相手GKを引き付けると、並走してきた浅野選手へパス。浅野選手が流し込んで3-1としました。浅野選手は昨年のカタール大会に続くドイツ戦2試合連続得点です。
久保選手の勢いは止まらず、その2分後の後半アディショナルタイムにも右サイドでのスローインの流れから久保選手がドリブルで攻め上がり、クロスボールを送ると相手DFの間を取った田中選手が頭で合わせて、4点目を決めました。
ドイツに快勝した日本代表は、次は12日(火)にベルギーのゲンクでキリンチャレンジカップ2023トルコ代表戦に臨みます。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
前半だけでなく、後半も狙い通りの試合ができたと思っています。ワールドカップのときと同様に、揺さぶられて失点する場面もありましたが、選手たちがその中でも下を向かずにプレーを続けて1失点で前半を終えてくれたことで、(後半も)チームの今後の成長につながる経験やチャレンジができました。前半の途中に3バックに変えるプランを準備していましたが、相手の揺さぶりや2列目からの飛び出しも含めた難しい対応に選手たちがチャレンジしてくれていました。ただ後半は、ドイツという強豪との対戦で、自分たちのオプションを増やすチャレンジをしたいと考えて3バックにしました。(後半も)もう少しボールを握るところは上げていかないといけないと思いますが、ボールの支配率ではなく、守備から攻撃という部分で、相手の戦いをより難しくさせる試合展開やチャンスをつくれたと思います。選手たちが、ゴールに結びつくチャンスの数を増やすことが大切だと、賢く、したたかに戦ってくれました。前半の握る部分、後半リードして守備の失点を抑えて攻撃に移るところなど、いろいろな使い分けをしてくれたことは、オプションとしてチームの自信になると思います。チャンスはまだあったので、貪欲にさらに得点を決められるように選手には要求していきたいですが、ドイツのホームで完全アウェーの中での戦いで、内容としても自分たちがやろうとすることをチャンレジできたことと、勝利できたことは選手たちを称えたい。ドイツにとっては難しいプレッシャーのかかる状態での試合だったと思いますが、相手は別にして、選手たちがチャレンジすべきところで攻撃も守備もミスを恐れず、個々の局面でチームとして連係連動して戦えたことは自信と成長につながると思います。
DF #16 冨安健洋 選手(アーセナル/イングランド)
ラインを高く保って全体をコンパクトにするというところは僕たちディフェンス陣のタスクでしたし、達成できたからこそコンパクトな中でプレーできたと思います。相手の前線が5枚でこちらが数的不利になるので、横のスライドを早くするところは練習の中から意識してやっていました。ただ、どうしても4対5なので、サネ選手のところで押し込まれる展開もあって、このまま4枚で90分はちょっとしんどいかなと思ったので、5枚に変えて少し落ち着いたと思います。その中でも得点を取りに行くと言われていたので、しっかりと狙いがはまった90分だったと思います。ゲーム展開によってうまく変えられたと思うので、森保さんの采配がうまくはまったと思います。奪ったボールを前につけて攻撃に行くところは、僕たちの狙いの一つで、それをうまく表現できたかなと思います。個人的には代表から離れていた分、存在感が薄れていたというか、忘れられていた存在でもあったかと思うので、そこをまた欠かせない選手だと示す必要がありました。それは周りに対しても自分に対してもそうなので、しっかりと集中して、やることはできたと思います。
MF/FW #6 遠藤航 選手(リバプールFC/イングランド)
内容も良かったと思います。ワールドカップとは違って、自分たちからアクションを起こしていこうというところで、主導権をどう握れるかにトライして、守備も攻撃も含めて悪くなかったと思います。ゲームプラン通りに前半を進められて、後半ディフェンスラインを3枚にして、より後ろ目な感じになりましたけど、しっかりブロックを敷きながらプレーして、もうちょっと早く3点目を取れれば理想だったのですが、交代選手も含めてしっかりとゲームプランをうまく遂行して、3点目4点目を取れたので、理想的なゲーム展開になったかなと思います。すべてのプレー、一つ一つのアクションに対して自信を持ってやれていると思いますし、一人ひとりがドイツに対して、目の前の相手に対して、一対一で奪えると、思っていると思います。それはたぶん所属クラブでも結果を残しているという自信から来るものだと思うので、一人ひとりの成長が一番大きいのではないかなと思います。
MF/FW #7 三笘薫 選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
前半と後半は戦い方が全く違いましたが、どちらでもうまく適応しながら、相手が嫌がることをしながら、前半は少ないチャンスを決めきることができたので、自分たちが主導権を握れた形になったと思います。違う戦い方で勝ったことは、大きな自信になりましたし、ドイツが現在あまり良くないというなかでの戦いなので、もちろんそれも評価しないとならないですが、それでも力のある選手はたくさんいます。そこに局面局面で負けることなくやっていましたし、戦い方として自分たちの方が優れていたかなと思います。
MF/FW #9 上田綺世 選手(フェイエノールト/オランダ)
ゴールのタイミングや取り方も含めて、多少は日本代表の結果に貢献できたかなという実感はあります。いままでと全く違った心境も感覚もそうですが、全く違ったゲームになりましたし、楽しめたと思います。相手のセンターバックが前に強いことは分かっていたので、ポジショニングやチームでやってきていることが相手に通用するかが楽しみでした。そういうモチベーションで試合を迎えられたのがよかったと思います。ワールドカップもワールドカップ予選もその場にいたんですが、貢献したり、何かできた感覚が全く得られなくて、ドイツ戦もスペイン戦もコスタリカ戦も前半で交代でした。でも今日の試合は違う実感が得られました。多少、達成感はありますが、前半で僕が(追加点を)決めていたらチームも僕ももっとスムーズにできたと思うので、そこは鋭さがまだまだ足りないと痛いほど実感しました。
MF/FW #14 伊東純也 選手(スタッド・ランス/フランス)
得点場面は誰かがニアに走らなきゃいけないと思いましたし、自分がクロスを上げる時にニアに入ってきてほしいと思うので、自分がニアにいて菅原選手からボールが来て、うまくゴールにいけばとフリックみたいにしたら入ったので、良かったです。前からプレッシャーをかけるのではなくて、ミドルでうまくブロックを作って、そこで引っ掛けてカウンターという形は多く作れていましたし、引っ掛けてマイボールの時間を長くして、揺さぶってサイドからの攻撃がうまくいっていたと思います。今日勝てたのは自信になったと思いますが、一喜一憂するのではなく、こういうゲームを続けていくのが大事だと思います。
MF/FW #18 浅野拓磨 選手(VfLボーフム/ドイツ)
試合に入った時はチームとして勝っている状況だったので、やるべきこととしては、まずは守備のところからしっかり全員でイメージを共有して入りました。僕が一番前に入って、前からガンガンプレスいくというよりは自分がしっかりスイッチを入れてコースを限定して、チームとしていい守備から入ってボールを奪ったら一発を狙う。それは監督からも指示がありましたし、僕自身も狙っていたので、その通りの戦いになったかなと思います。本当にみんなで試合の入りからいい戦いができていたと思いますし、みんなめちゃくちゃうまいなと感心するぐらい自信を持ってプレーできていました。そこがワールドカップのときとは全く違った戦いになっていたかなと思います。ドイツの強みにもしっかり自信を持って対応して、自分たちが握ったときでも全員が自信を持ってボールを動かすことができていたと思うので、そこはすごいなと思いました。自分がピッチに入ったときに何ができるのか、イメージをしながら見ていました。みんな自チームでやっていることが間違いなく力になって、日本代表の力になってきていると感じます。
MF/FW #20 久保建英 選手(レアル・ソシエダ/スペイン)
いろいろな要素はあると思いますが、ドイツが最近良くなかったとはいえ、しっかり対策もして僕たちのプラン通りに、引き方も今回はワールドカップのときとは違って、勝っているからカウンター狙いで引くという、本当にヨーロッパのトップレベルのクラブもやるような戦術としての引きだったと思います。すごくいいゲームプランで進められたかなと思います。個人的には15分という短い時間でしたが、結果を出せたので良かったと思います。自信があるからあの(アシストした)プレーも余裕がありましたし、少ない時間でも積極的に前に仕掛けようと思っていました。チャンスはあの2回くらいしかなかったと思うので、それを2回とも結果につなげられたのは、自信になるというか、もう当たり前だと思っているので、これで「久保が先発で出たらもっと楽な試合展開になったんじゃないか」とみんなに思ってもらえたら僕としては満足ですね。
ハンジ・フリック ドイツ代表監督
非常に大きく失望しています。我々には日本のようなコンパクトな守備に対して得点チャンスを作り出すだけのFWのオプションがありませんでした。アクションにも制約がかかって、フラストレーションがかかった状態でした。チームは良い状態になってきたと思っていたのですが、個人ミスもあって、築けたと思った信頼がまた簡単に崩れてしまいました。なんとか2-2に持っていこうと選手は健闘してくれていましたし、個々はいい選手なのですが、エラーもあって突破口を開くことができなかった。この点は今後の課題だと思っています。さまざまな局面で厳しい結果が出て、失点でさらに難しくなりました。日本は基本に忠実で、いい仕事をしたと思います。
国際親善試合
2023年9月9日(土) 20:45 キックオフ予定(日本時間 9月10日(日) 3:45)vs ドイツ代表
会場:ヴォルフスブルク(ドイツ)/フォルクスワーゲン・アレーナ
大会情報はこちら
2023年9月12日(火) 14:20 キックオフ予定(日本時間 9月12日(火) 21:20)vs トルコ代表
会場:ゲンク(ベルギー)/セゲカ・アレーナ
大会情報はこちら
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