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SAMURAI BLUE、ベトナムとのRoad to Qatar最終戦へ練習再開
2022年03月27日
SAMURAI BLUE(日本代表)は3月26日(土)、FIFAワールドカップカタール2022の出場権を獲得したオーストラリア遠征の帰国から一夜明けて、アジア最終予選(Road to Qatar)最終戦となるグループB第10戦のベトナム代表戦(29日、埼玉スタジアム2002)へ向けて、千葉県内で練習を再開しました。
24日(木)にシドニーで行われたオーストラリア代表戦の勝利(2-0)で7大会連続7度目の本大会出場を決めたチームは、どこか晴れやかな表情でグラウンドに集合しました。
オーストラリア戦に勝って6連勝で出場権を獲得した日本は、首位に立っていたサウジアラビアが中国と引き分けたため、勝点1差で上回って順位が入れ替わり、首位に浮上しました。最終戦でグループ6チーム中6位のベトナムに勝てば、1位での予選突破が決まります。
突破を決めた一戦に出場した遠藤航選手(VfBシュツットガルト)と板倉滉選手(シャルケ04)はコンディション調整のためにチームを離れましたが、帰国後初練習となったこの日、選手24人が元気な姿を見せました。
いまにも雨が降りそうな空の下、フィールドプレーヤーはボール回しやアジリティ強化の練習などで体を動かし、2グループに分かれたパスの受け渡しや2人一組でヘディングやロングボールの練習を実施。GK陣は近い距離からのグラウンダーのシュートを連続セーブする動きや、4人でのリフティングなどに取り組みました。
その後、オーストラリア戦に先発したメンバーは、フィールド周りをジョギングする軽めの調整でフィールドを後にして室内練習へ移動しました。
一方、交代出場した中山雄太選手(PECズヴォレ)、上田綺世選手(鹿島アントラーズ)、原口元気選手(1.FCウニオン・ベルリン)と三笘薫選手(ユニオン・サンジロワーズ)を含めた先発以外の選手たちは対人練習へ移行し、狭いエリアでGK二人はGKとして構え、GK1人ずつがフィールドプレーヤーとして加わって7対7を実施。その後は、ビルドアップからのシュート練習に時間を割き、全体練習の最後は狭いエリアでの6対6のミニゲームで汗を流しました。
全体練習後は、各自それぞれの練習に取り組み、久保建英選手(RDCマジョルカ)や林大地選手(シントトロイデンVV)ら攻撃陣は中央から持ち込む形や中山選手が上げるクロスボールに合わせる形でシュート練習を行い、守備陣のうち植田直通選手(ニーム・オリンピック)、谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)、中谷進之介選手(名古屋グランパス)は齊藤俊秀コーチの下でクロスボール処理の動きなどを確認していました。
この日の午後には予選突破を報告するオンライン会見も開かれ、田嶋幸三会長、反町康治技術委員長とともに、森保一監督、キャプテンの吉田麻也選手(サンプドリア)が出席し、多くの方々へのサポートに異口同音に感謝の言葉を口にしました。
その中で田嶋会長は、「最低限の目標をクリアした。ここからカタールへ向けて新たな準備、新たなスタートを切らなくてはいけない」と話して、次の道のりへ期待を込めて視線を移し、森保監督は、「高い基準、高い目標をもちながら1戦1戦戦ってきた。次も目の前の1戦であることに変わりはない。その試合に勝って最終予選を1位で突破し、そのあとにつなげられるようにしたい」と力強く語りました。
チームは27日、非公開練習でベトナム戦へ向けて準備を続けます。
コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
日本代表を応援してくださっている全ての皆さんに感謝します。カタールへ向けて予選を突破できましたが、最終予選は本当に厳しい戦いの連続でした。そのなかでもサポーターのみなさんが変わらぬ応援を続けてくれたことで、我々は常に前を向いて前進できました。全てのみなさんに感謝を申し上げるとともに、みなさんと喜びを分かちあえる結果を出せて、うれしく思います。まだ第一関門を突破したにすぎません。ワールドカップで日本代表がベスト8以上という最高の成績をつかみとるために、1戦1戦全力で戦っていきたい。これからも応援をよろしくお願いします。
私自身、一人で戦ってきたのではなく、常に普及育成の指導者や環境づくりをしている関係者の方々と日本代表を積み上げるべく臨んできました。プレッシャーがあったとしたら、日本が6大会連続で出場してきて、日本人指導者として7回目を目指して出場できなければ日本の指導者の評価が変わるという思いがありました。勝って世界へ挑むことで、日本の評価につながっていくことを望んでいます。
DF 山根視来 選手(川崎フロンターレ)
いつも出るつもりで準備していますし、今回実際に出番がまわって来て、前回のベトナム、オマーンとの対戦に出たときに、「もっとこうした方が良かった」という反省点があったので、自分の強みのペナルティエリアに入る回数は意識してやっていました。今回、チームに貢献できたことはすごく嬉しく思っています。もう1試合あります。今度は(本大会の)メンバーに選ばれることが目標になってくるので、そこへ向かっています。自分の強みは攻撃で関わることや得点シーンに顔を出すことで、そこを表現することが大事だと分かっています。初招集から1年ぐらいで、取り組んできて少しずつ良くなっているので、少しずつレベルアップしていきたいです。
DF 吉田麻也 選手(サンプドリア/イタリア)
本当にほっとしています。コロナ禍の影響で難しい環境のなかでしたが、一丸となってこの結果を勝ち獲れて満足しています。テクニカルスタッフ、メディカルスタッフなどたくさんの方々のサポートのおかげで、僕たち選手はプレーに集中することができました。移動を含めてタイトなスケジュールでタフな予選でしたが、突破が決まってうれしく思っています。ですが、まだ1試合あります。予選を1位で突破してアジアでの力を示すいい機会です。日本はここからワールドカップでベスト8入りを目指して進みます。歴史を塗り替えることが僕自身とチームの目標で、そこへ向けて選手一人ひとりがさらに戦っていけるよう、がんばっていきたいと思います。
MF/FW 上田綺世 選手(鹿島アントラーズ)
自分のゴールで(出場権獲得を)決めたかったというのはありますが、試合に出られてその瞬間にピッチにいることができたのは、すごく嬉しいことです。交代で出る時には監督からは得点と前で体を張るところの献身性を言われていました。次のベトナム戦では、僕以外にもFWがいますが、そこにないもの、「俺はこういう選手」ということを表現したいですし、与えられた時間で自分の武器を出して結果にこだわってやっていきたいと思っています。シュート精度や本数を増やすためにも、動き出しや、ミドルシュートやドリブルなどシュートに持っていくためのバリエーションの型をもっと増やして、シュートチャンスを自分から作ることは身に付けないといけないと感じています。
MF/FW 守田英正 選手(CDサンタ・クララ/ポルトガル)
緊張感のある、何かが懸かった試合をやる機会はあまりなかったのですが、大一番で起用してもらって何ができるか、どういう結果を出せるかが、選手にとって一番大切なところです。そういう部分で少し貢献できたと思います。選手として、自分が出る、出たら活躍するという気持ちは絶対に持っていないといけないと思いますし、全員が持っていると思います。出場は決まりましたが、ここからが本当にサバイバルでスタートです。競争に負けないように自分も頑張りたい。自分が一番慣れているポジションはアンカーです。次の試合は遠藤選手がいないので、自分もそこをやれるよというのを見せられるチャンスだと感じています。遠藤選手がいない状況で、自分が普段見せられないところを見せたいと思っています。
MF/FW 三笘薫 選手(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)
試合直後は、突破決定が現実なのか分からないぐらいでしたが、少し時間が経って実感できるようになってきました。後半途中出場でしたが、僕はまだ招集2回目で、攻撃のアクセントになるような選手なので、試合終盤のよりスペースが空いたところで生きるのは分かっていますが、(先発を勝ち獲るには)前半からできるところを示さないとならない。そういうチャンスがまわってきたときにどれだけできるかだと思っています。ベトナム戦でも、どんな状況でもチームの勝利に貢献するのは変わらないですが、攻撃だけでなく守備でも貢献できることを証明しないとなりません。より出場時間を長くするために、いろんなプレーでチームに貢献することが求められています。そこを証明するためにあと3日間しっかり準備をしていきたい。大会の23人入りのことは、まだ全く考えていません。まずはベトナム戦です。
反町康治 JFA技術委員長
選手というのは指をくわえていても出てきません。特に優秀な選手はそうです。指導者をはじめ、たくさんの方々にサッカーファミリーとして関わっていただいています。こちらから「おめでとう」と申し上げたいのと同時に感謝します。スタートダッシュがうまくいかずに苦しい状況になったのは間違いないですが、逃げずに正面から向き合ってこのような結果を勝ち獲りました。これからはワールドカップでのベスト8以上という目標の下、まとまってやっていきたい。ベトナム戦がそのスタートです。大会のメンバー入りへもこれから熾烈な戦いになりますが、良い状態でカタールに乗り込みたいと思っています。サポーターのみなさんには、コロナ禍で入場者の制限や大声を出せないなどの制限のあるなかで、いろいろな媒体を通して声援を送っていただき、シドニーでも応援していただいて、チームの力になりました。改めて感謝申し上げます。
田嶋幸三 JFA会長
ワールドカップカタール大会への予選を突破できましたことに感謝申し上げます。多くのメディアを通して応援してくださった国民のみなさん、コロナ禍でも応援を続けてくださったサポーターのみなさんに感謝申し上げます。この代表選手たちの育成に関わった多くの方々、支えていただいているパートナー企業のみなさまに感謝申し上げます。
ワールドカップの予選突破は、最低限の目標をクリアしたと思っています。ここからカタールへ向けて新たな準備、新たなスタートを切らなくてはいけないと思っています。予選は険しい道のりで簡単に勝てるものではありません。その怖さやプレッシャーを一番知っているのが森保監督です。その監督とともに戦いながら、残り1試合を残して決めることができてほっとしています。日本サッカーの歴史があったからこそ突破できたと思っています。多くの皆様に感謝するとともに、その責任を感じながらカタールへ向けて進みたいと思います。
アジア最終予選(Road to Qatar)
2022年3月29日(火) 19:35 キックオフ(予定) vs ベトナム代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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