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SAMURAI BLUE森保監督、エルサルバドル戦へ、「勝利を目指しながら戦術チャレンジ」

2023年06月15日

SAMURAI BLUE森保監督、エルサルバドル戦へ、「勝利を目指しながら戦術チャレンジ」

SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は6月14日(水)、キリンチャレンジカップ2023のエルサルバドル代表戦を翌日に控えて試合会場の愛知県の豊田スタジアムで公式会見に臨み、「勝利を目指しながら、システムや戦術を含めてしっかりチャレンジしたい」と抱負を述べました。

2026年のFIFAワールドカップ北中米大会へ向けてチームのバージョンアップを図っている森保監督は、今回の試合でも3月以降試みている戦い方のオプションや新たな選手の組み合わせを試す意向を示し、同時にカタール大会後初の勝利を目指しています。

エルサルバドルは最新のFIFAランキングでは日本の20位に対して75位ですが、CONCACAFネーションズリーグでアメリカ代表と昨年6月のホーム戦で1-1と引き分け、今年3月のアウェイ戦でも0-1と善戦。今回の来日メンバーには、3月のアメリカ戦でプレーした選手が多く含まれています。

7月早々にはCONCACAFゴールドカップでコスタリカ代表、パナマ代表との対戦を控えており、チームを率いるウーゴ・ペレス監督は、「ゴールドカップの開幕が約10日後に迫っている。FIFAランキングでも上位で、ワールドカップでも非常にすばらしい活躍をしたチームとの対戦は、私たちの成長につながる」と話しています。

森保監督は「相手を押し込む展開にしたい」としつつ、エルサルバドルは「粘り強い守備と攻撃力を持っている。攻めているときのバランスとリスク管理はしっかりしなければいけない」と警戒も緩めていません。

SAMURAI BLUEはこの日の夕方から試合会場で公式練習に臨み、体調不良でチームを離れた川村拓夢選手(サンフレッチェ広島)と別調整の川﨑颯太選手(京都サンガF.C.)を除いた選手24人が冒頭15分以外を非公開にして最終調整を行いました。

報道陣に公開された部分では、ランニングやストレッチ、ボール回しなどを行い、選手たちは軽快な動きを見せていました。

なお、川村選手に代わって伊藤敦樹選手(浦和レッズ)が追加招集されて、この日の夜、ホテルでチームに合流しました。

今季ベルギーリーグで22得点を挙げる活躍を見せた上田綺世選手(セルクル・ブルージュKSV)は、「日本代表には大きな武器を持っている選手も多く、その個性をうまくかみ合わせることで、自分の武器が生かされる部分も多いと思う。自分がボールを引き出せるように努力したい」と話して、試合へ向けてイメージを膨らませているようです。

また、今回初招集で所属クラブのホームでもある豊田スタジアムでの試合で代表デビューを心待ちにしている森下龍矢選手(名古屋グランパス)は、「オーバーラップやシンプルにスピードの部分は代表の戦力になれると思う。臆することなく全力でいきたい」と意気込んでいます。

日本のエルサルバドルとの対戦は2019年6月のキリンチャレンジカップ2019以来2度目で、前回は日本が2-0で勝利しました。

日本代表対エルサルバドル代表戦は15日(木)、豊田スタジアムにて19:10キックオフの予定です。

監督・選手コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
エルサルバドルという非常にいい相手とキリンチャレンジカップの試合ができることを楽しみにしています。我々がやってきた準備期間のなかで、明日の試合で最大の力を発揮できるように、今日の練習を含めて最高の準備をしたい。明日の試合でチャレンジするシステム、戦術を含めて、勝利を目指しながらチャレンジするところはしっかりチャレンジしたい。また、先日のエルサルバドル国内のサッカースタジアムで多くの死傷者が出た事故のニュースには心を痛めています。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、負傷された方の回復を願っています。
試合では、攻撃も守備も優先順位で表現できるように、ボールを握りながらでも縦に行けるときは縦に素早く突破するところは常に狙い目として行い、それができなかったときに強みのサイドでどう攻略していくかを使い分けていきたい。トレーニングでも攻撃ではいろいろな確認をして、与えられた時間のなかでこの試合へ向けてトライすべきところは選手たちにも理解してもらっていると思うので、選手たちには思い切ってプレーしてほしいと思っています。ただ、エルサルバドルは我々がワールドカップで対戦したコスタリカと同等の力があると思っています。コスタリカと拮抗した試合をして、非常に粘り強く守れて丁寧にサッカーをするチーム。守備も非常に大事になります。我々が攻めきるところ、攻めている時のバランスとリスク管理はしっかりしないといけません。
遠藤選手をキャプテンにしたのは、チームを引っ張ってくれる選手がたくさんいるなかで、いろいろなことから彼がふさわしいと考えました。彼が持っているこれまで積み上げたキャリアでワールドカップも数回経験してオリンピックも経験していて、日本代表としての国際経験も豊富で決めました。

GK #12 大迫敬介 選手(サンフレッチェ広島)
代表でレベルの高い中で練習しながら切磋琢磨できるのは、刺激がすごくありますし、楽しいです。メンバーも多少は変わってますが、3月のメンバーもいて、練習で共有できている部分は3月よりは多少あるのかなという感覚です。練習の中でも、あうんの呼吸というか、そういう合うシーンは3月より増えている感覚があります。チャンスをつかむためにずっとやってきたので、試合に出るとなったら自分のパフォーマンス出したいですし、いつチャンスが来てもいいような準備をしています。シュートストップのところは自信ありますが、チームで結果を出しながら自分自身も自信をつけて成長してきた感覚があるので、この代表に入っても、そこは負けたくない部分があります。川村選手の離脱は彼自身が一番悔しいと思います。彼の分までという思いも強いですし、自分もここでしっかりと日本の守護神になるためにずっとやってきているので、まだまだ始まったばかりですが、毎日毎日アピールしながらやっていきたいです。

DF #4 板倉滉 選手(ボルシアMG/ドイツ)
明日の試合は勝たなくてはいけないので、点を獲りに行きたい。そこはチーム全体で意識している部分でもあります。僕はDFなので後ろからしっかりサポートしつつ、ゼロで終わるところが大事だと捉えています。3月の試合が終わって「もっともっとやらないと」という思いはありました。インテンシティーや、なかなかスピードが上がらずにゆったりしたゲーム展開で試合が終わったという感覚があったので…。そういった意味でもボールを縦につけるところはつけるし、前に行けるところは攻撃的にいこうという話はしていました。それができるクオリティの選手が前にたくさんいるので、そういう選手を生かすためにも、後ろからのビルドアップは大事です。チーム状況や試合の流れを見ながら、どれだけ良いパスを供給するかです。ワールドカップを経て、もっと日本代表を強くしたい、その中心でありたいという思いがすごく強くなりました。自分自身にもいいプレッシャーをかけながら、いい緊張感で練習もできてます。チームに影響できるような存在になりたいと思います。

DF #24 森下龍矢 選手(名古屋グランパス)
自分が出たときは最高のプレーができるように一生懸命やるだけだと思うので、臆することなく全力でいきたいと思います。周りの選手が僕を見て動いてくれるところがあるので、すごくやりやすいです。みんながどうしたいのかを僕が見えて僕が合わせられるところも、少しずつできるようにしたいと思いますが、初めてなので、思い切り自分の良さを出していきたいです。三笘選手のことはずっと見ていて、どういう選手か分かっているつもりなので、お互いのいいところを出し合えたらと思います。オーバーラップやシンプルにスピードの部分は代表の戦力になれるくらいの能力があると思うので、そこを思う存分出したいです。豊田スタジアムでホームという感覚があるので、試合には自然体で入れると思っています。

MF/FW #5 守田英正 選手(スポルティングCP/ポルトガル)
(ワールドカップのコスタリカ戦の反省から)僕たちがどこまで下がってどこから押し上げて誰が出て行くかというところは、すごくはっきりしとかないといけない部分です。堂安選手がフィニッシャーになれたりシュートで終わるところも、カウンターを受けないために一つ必要です。コスタリカ戦では前へのチャレンジが薄れてバックパスが多くなってしまったりして、チャレンジ精神が薄いところがありました。今はチャレンジ&エラーの時期。一人一人が代表でぶつけるのが最善なのかなと思います。僕が意識しているのは、インサイドハーフの選手にどれだけ気持ちよくボールを持たせてあげられるかだと思うので、その選手たちにプレーするエリアを与えてあげたりしたい。彼らはボールを持って運ぶ能力もありますし、あとはサイドの2列目の選手が今の代表の強みだと思っているので、彼らを中心にボールをうまく保持して押し込めるような展開をつくっていきたいなと思います。

MF/FW #7 三笘薫 選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
高い位置でボールを受けられればしっかりと仕掛けてチャンスを作るのが自分の役割だと思うので、そこを出せればいいなと思います。たくさんチャンスを作ることで(得点や勝利の)可能性は高まりますし、1人2人抜ければ良い形ですけど、そんなに簡単ではないので、ミドルシュートや相手を引き出す作業も必要になると思います。ユニバーシアードで一緒だった森下選手や旗手選手はずっとやっているので、話さなくてもお互い分かるところはありますし、話したらすぐ分かります。ずっとやってきているからこそ、生かせる部分もあると思うので、それを生かせればと思っています。試合展開にもよりますが、明日は持てる展開が多いかもしれないので、ブライトンで押し込む形をやってきましたけど選手も戦術も違うので、それは自分が合わせないといけないですし、一人一人の特徴がうまく出せればいいかなと思います。

MF/FW #8 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
どこでプレーするかにもよりますが、チームに求められていることをやりながら、数字がでればいいと思っています。数字の部分では今年はもう十分過ぎたと思います。15スコアポイントくらいを毎年最低ラインで出せるようにと思っているので、最低限15を獲れるシーズンを毎年したいと思います。所属チームでもチームとしてやることをやりつつ、個人ではそこ(ミドルシュート)を意識して打つようにしていましたし、自分もそういう感覚に変わってきているので、それは続けていきたいです。この4年間スタメンで出してもらって、今年もポジション争いがなかなか大変な中で、ほとんどの試合でスタートで出て、今季はポジションが1つ下がったり、選手として新しい自分を見つけることができました。そういうこともあって、この間の代表戦ではボランチでも試されたと思うので、自分ができることを還元できたらと思っています。

MF/FW #9 上田綺世 選手(セルクル・ブルージュKSV/ベルギー)
日本代表自体、海外で活躍している選手も多いですし、大きな武器を持っている選手も多いので、その個性をうまくかみ合わせることで、自分の武器が生かされる部分も多いと思います。そういうところも話したり自分で表現したりしながら、信頼も含めて、自分がボールを引き出せるように努力したいと思います。最終的には戦術どうこうではなくて、個人のところになってくる部分は攻撃では特に多いと思うので、そこは局面局面で出るのではないかなと思います。今シーズンは新しい環境でいろいろと自分なりにも変化を必要とされて、強度のところも知識もサッカーの部分においても、いろいろなところで成長できたと思います。環境が変わるたびに成長して結果を残すことはプレーヤーとしてすごく大事なことだと思うので、それを明日の試合や練習で常に出せるようにしていきたいです。

MF/FW #17 川辺駿 選手(ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ/イングランド)
ずっとここに戻ってくるのが目標のひとつだったので、まずはここに戻って来られて凄くうれしいです。結果だけでなく、90分を通して、シーズンを通して良いプレーができたと実感していますし、次のステップに進まなければいけない時期かなと思います。スイスでの活躍を見て選んでもらったと思っているので、非常に重要な2年間だったなと思いますし、あらゆる面で成長したなと感じているので、すごく行って良かったなと思います。ボックス・トゥ・ボックスや1本のパスなど、そのプレーをできる選手はこの日本代表にもそう多くないと思います。その持ち味がこのチームのオプションになるように、自分が出た試合、出た時間で少なからず結果や良さというのを出さなきゃいけない。自分の良さを出すというのはひとつ大きなポイントだと思っています。イングランドのプレミアリーグは個人的には大きな舞台、質、フィジカルすべてハイレベルなリーグだと思っています。そういう所でプレーする準備をこの2年間してきたと思ってるので、そういう舞台に立ちたいですし、常にそういう目標があったからこそ、この日本代表という舞台にも来られたと思うので、ここでまた結果を出して近づけたらいいなと思います。

ウーゴ・ペレス エルサルバドル代表監督
我々はゴールドカップの開幕が約10日後に迫っていて、日本戦のあとに韓国とも対戦しますが、この2試合は重要です。日本と韓国のクオリティの高さは知られていますし、FIFAランクでも上位で、ワールドカップでも非常に素晴らしい活躍をしました。そのような相手と対戦することはチームの成長につながりますし、選手にとっても非常に良い経験になります。日本は現在、アジアのみならず世界に名を連ね、(私が対戦した)1993年から大きな成長を遂げました。クラブのマネジメントや育成が適正に行われてきたのだと思います。日本選手の大半は欧州のビッグクラブなど海外でプレーしていて、日本のワールドカップを見ても、すべてのラインで高い競争力、高い能力を持った選手が揃っていて、そこが日本サッカーが進化を遂げた部分だと思います。

2023年6月15日(木) 19:10 キックオフ(予定) vs エルサルバドル代表
会場:愛知/豊田スタジアム
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