ニュース
U-18日本代表 再びトレーニングキャンプにて強化継続!
2021年08月27日
U-18日本代表は24日(火)、福島県のJヴィレッジで活動をスタートさせました。当初はSBSカップドリームユースサッカーに参加予定でしたが、静岡県に緊急事態宣言が発令されたことを受けて、大会開催については選手、運営スタッフなど大会に携わるすべての方の安全確保を最優先に協議を重ねた結果、中止が決定しました。育成年代の各日本代表も海外遠征などが難しい状況の中で強化を図っているため、活動を継続すべく、Jヴィレッジに場所を移してトレーニングキャンプを実施することになりました。
初日は選手・スタッフ全員がPCR検査を行い、陰性の確認が取れた上でJヴィレッジへ移動しました。オープニングミーティングでは、船越優蔵監督から「スタッフ・選手全員が希望していたSBSカップドリームユースサッカー大会に参加できないことは非常に残念。みんなのためにこの大会を準備して来た方が大勢いること、急遽調整して、このトレーニングキャンプができていること、このコロナ禍で当たり前ではないことと、関わった多くの方に感謝することを常に心で思ってほしい。なかなか海外に行けず、世界基準を肌で感じることができていないが、スタッフから言い続けているように、行けないからただ残念ではない。自分たちが目指すのは世界だということ、自分の当たり前の基準をもっと高く持つことが大事。一生懸命に頑張る、ハードワークすることは代表で学ぶことではない。当たり前の基準が高い選手が集まって切磋琢磨する所が代表。少しでもこの代表で成長できるよう、みんなで取り組もう」とのメッセージが、東京オリンピックの振り返り映像と共に紹介され、選手たちの表情は自然と引き締まっていました。
チームは午後から早速ピッチに移動し、汗を流しました。夏季期間の全国大会を経験した選手が多く、コンディションにばらつきがあるため、個人に合わせてメニューを設定し、調整していきます。25日(水)は、午前・午後と2部トレーニングを実施。改善が必要な場所では、何度もスタッフがトレーニングを止め、繰り返し重ねることでチームの成熟度を高め、選手の戦術理解度を上げていきます。
そして26日(木)、今回の活動中で初戦となる、いわきFCとの練習試合を迎えました。フィジカル面で勝る相手に、日本は序盤、少し構えてしまう場面も見られます。それでも、MF甲田英將選手のドリブルから、FW千葉寛汰選手がスルーパスに抜け出してチャンスを作ります。その後は、なかなか前にボールを収められない日本に対して、相手が優位に試合を進め、17分には鋭いスルーパスからGKとの1対1を許しますが、GKバーンズアントン選手が勢いよく前へ飛び出し、辛うじて防ぎます。時間が進むに連れて、相手の迫力に慣れてきた日本はDFラインで安定した守備を固めると、DF菊地脩太選手、DFチェイスアンリ選手中心にリスク管理を徹底させて相手に決定機を与えません。守備から徐々に流れを掴み、相手の圧力にも慣れてくると、日本は両サイドから仕掛けていきます。29分、この試合で何度もドリブル突破を仕掛ける甲田選手が右サイドでボールを受け、スピードに乗って仕掛けると、相手のファウルを誘いPKを獲得。千葉選手が冷静に決めて先制点を奪います。42分には、MF山根陸選手のロングパスを受けた千葉選手が背後への飛び出しから惜しいシュートを放ちますが、僅かに外れ、前半は1-0で終了します。
後半はメンバーを全員変更して試合に臨んだ日本でしたが、後半も前半の勢いを落とさず試合に入ります。MF豊田晃大選手中心に相手に臆せずボールを奪い、シンプルに前線陣にボールを預けると、チャンスを作り出します。そして60分、右サイドで細かくボールを繋ぐと、ペナルティーエリアでボールを受けたFW永長鷹虎選手が巧みに相手を交わして、見事なコントロールシュートを流し込み貴重な追加点を奪います。さらに65分には、DF小澤晴樹選手からのロングパスで抜け出したFW坂本一彩選手が決定機を迎えシュートを放ちますが、シュートは惜しくも相手GKのファインセーブに遭い決めきれません。その後は、相手CKからピンチを何度も迎えますが、集中力高く相手攻撃を抑え込み、90分にはCKからMF吉田温紀選手が合わせて3点目を奪い、3-0で初戦を勝利で飾りました。
選手コメント
GK 廣田公明 選手(ロアッソ熊本ユース)
今回U-18日本代表に選ばれたとスタッフから聞いて、本当に驚きで、自分が今まで目標にしてきた舞台でサッカーができとても嬉しく思いました。参加してみて、まだわずかですが、一人一人のプレーの強度がとても高くて自分も負けないようにもっと頑張ろうと思いました。本日の試合は、まずチームとしては失点0で勝てたことがとても嬉しいです。個人としては、自分の強みであるクロス対応やキックが発揮できとても良い試合ができたと思います。最終戦に向けて、またチーム一丸となって勝ちにいきたいと思います。
DF 溝口修平 選手(鹿島アントラーズユース)
U-17日本代表には継続して招集されていましたが、今回初めてU-18日本代表トレーニングキャンプに選出してもらい、ずっと目指していた自分の年代の日本代表に挑戦できることを、すごく嬉しく思います。まず、コロナ禍で厳しい状況の中、SBSカップドリームユースサッカーが中止になっても、トレーニングキャンプという形で活動が続けられること、関係者の方々に心から感謝申し上げたいと思います。自分のストロングを発揮して必ず選出され続ける事を目標にこのトレーニングキャンプに臨みました。U-17日本代表と異なり、参加して初日の練習からプレーの質の高さ、判断スピードの速さを感じました。船越優蔵監督の話にもあったように、自分たちの目指す場所はFIFA U-20ワールドカップ2023であり、相手は世界だということ、そして自分の当たり前の基準をもっと高くしなければならないことを痛感しました。今日のいわきFC戦では、自分のストロングである対人守備の部分は通用したと思います。しかし、ビルドアップで攻撃の起点になることやタイミングの良い攻撃参加、チャンスメイクの部分は改善していく必要があると感じました。チームとしては、特に最終ラインが攻守で常に頭を働かせてプレーできていて、自分も試合中に学ぶものが多くありました。
ただ、チームとしての課題もあります。連動して奪いにいく守備やゴールに繋がるプレーの質などは次戦改善していきたいです。最後の試合では、対人守備だけでなくインターセプトから攻撃に繋げる守備、そしてビルドアップではもっとボールに絡み攻撃の起点になること、積極的な攻撃参加から得点に繋がるプレーを意識して臨みたいと思います。初戦から少しでも改善して、チームの勝利に貢献し、このチームに残っていけるようなプレーをしたいと思います。
MF 中村仁郎 選手(ガンバ大阪ユース)
個人としては今年2回目の代表活動ですが、今回大阪で緊急事態宣言が発令している中で参加させてもらえたことにとても感謝しています。何不自由なくサッカーができるというのは、当たり前ではない幸せなことだということを、身に染みて感じています。今日の試合は、後半45分のみの出場で、前半は外から相手の特徴を見ることができたので、自分が何をすべきなのかを明確に理解した状態で臨めたのもあり、2アシストと自分の特徴を上手く出せたと思います。しかし、シュートの精度を欠いてしまい、自らが得点を取ることができませんでした。個人としては課題が出た試合でしたが、チームとしては3得点無失点と、根気強く闘えていたと思います。中一日で仙台大学と試合がありますが、チームとしては今日以上に得点を上げ、クリーンシートで終わること、個人としては最後の質をより高めてゴールに絡むことを意識してプレーしたいと思います。最後に、チームメイト全員に、坂本一彩選手と一緒に誕生日を祝っていただき、大変感謝しています。
MF 豊田晃大 選手(名古屋グランパスU-18)
今回の代表活動に参加して、やはりこのトレーニングキャンプを行えることが当たり前じゃないことを改めて感じました。コロナ禍の中で世界と戦うことが難しい、大会を行うことが難しい中、快く施設を貸してくださるJヴィレッジの方々やコロナ感染対策にご尽力して下さる医療従事者の方々、たくさんの方の支えがあって僕たちが成り立っていることを痛感しました。本日の試合では、チームで後半の入り方が悪く、押されている場面が多かったですが、時間が流れるにつれて個人がやらなければいけないことを明確にし、それを伝えあって改善した部分は良かったと思います。しかし、ボールが切れた後の集中力や耐える時間、決めきるという部分においてはまたまだ甘さがあったと思います。個人としても後半初めのボールロストや、ボールを持ちすぎて、テンポよく動かしながら仕掛けることがなかなかできませんでした。質の部分や判断という部分を個人個人でより上げていかないといけないと感じた試合でした。最終戦に向けて、チームとしてやらなければいけないことを再確認し、今日とは違ったゲーム展開になると思うので、試合の中で改善して無失点かつ複数得点でトレーニングキャンプを終えられるよう、また準備していきます。
FW 永長鷹虎 選手(興國高)
U-18日本代表に初めて選ばれて今までに感じたことのないプレスやプレースピードを感じました。所属チームに戻ったときに、自分がリーダーとなってこの経験を生かしてさらに強いチーム作りをしていきたいです。今日は、プロのプレスの速さやフィジカルの強さを体感しました。その中でもまずチームとして無失点で終われたことが良かったかなと思います。個人のところでもゴール前のところで、個人技にて得点することができて良かったです。最終戦もまずは良い守備から入って、無失点でしのいで、セットプレーでも流れの中でも得点して、最後は勝って気持ちよく帰れるようにしたいです。
関連ニュース
最新ニュース
- 大会・試合 2024/12/27 小学生年代の日本一へ、全国から48チームが集まり熱戦が開幕! JFA 第48回全日本U-12サッカー選手権大会
- 選手育成 2024/12/26 2学期を振り返って~JFAアカデミー今治ダイアリー~
- 日本代表 2024/12/26 なでしこジャパン(日本女子代表) コロンビア女子代表との対戦が決定(2025年4月 大阪/ヨドコウ桜スタジアム)
- 選手育成 2024/12/26 2024年JFA・Fリーグ特別指定選手に山﨑総徳選手(栃木シティフットサルクラブ)を認定
- 大会・試合 2024/12/26 浦和LとC大阪が決勝進出 高円宮妃杯 JFA 第29回全日本U-15女子サッカー選手権大会準決勝