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シグナル

主審・第2審判およびその他の審判員のシグナル

主審・第2審判は下図のシグナルを示さなければならない。シグナルの多くは主審・第2審判のいずれかが示すことになるが、そのうち1つのシグナルは主審・第2審判の両方が同時に示さなければならないことに留意する。

副審は、タイムアウトおよび5つ目の累積ファウルのシグナルを示さなければならない。

1.主審・第2審判のいずれかが示すシグナル

4秒のカウント

主審・第2審判のいずれかは、次のとき、明確に4秒のカウントを示さなければならない。
・プレーを再開するとき。
・コーナーキック
・キックイン
・ゴールクリアランス
・直接または間接フリーキック(DFKSAFを含む)
・ゴールキーパーが自分自身のハーフでボールをコントロールしているとき。

主審・第2審判は、次の再開のときには4秒のカウントをしない。
・キックオフ
・ペナルティーキック

累積ファウル:アドバンテージを適用し、その後、ボールがアウトオブプレーになったのちにタイムキーパーと第3審判に対して示すシグナル

2.プレーの再開時に主審・第2審判の両方が示すシグナル

3.副審によるシグナル

第3審判またはリザーブ副審は、攻撃側チームのゴールラインを監視しているときに得点があった場合、このシグナルをする。

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ポジショニング

1. ボールがインプレー中のポジショニング

求められるポジショニング
・プレーは、主審と第2審判がはさんで監視する。
・主審・第2審判は、対角線式審判法を活用する。
・タッチラインと平行でタッチラインの外にポジションをとる。これにより、プレーおよびもう一方の主審・第2審判をそれぞれの視野に入れやすくなる。
・プレーにより近い「アクション・エリア」(ボールがその時にあるエリア)を監視する主審・第2審判はもう一方の審判の視野に入っていて、もう一方の審判は「インフルエンス・エリア」(その時にボールはないが、反則やファウルが起こり得る場所)をコントロールする。
・プレーを監視するために、主審・第2審判のいずれかが競技者を妨害することなくプレーに近いポジションをとる。
・主審・第2審判は、より良い視野を確保するときのみ、ピッチ内に入る。
・「見るべきもの」は、常にボールの近くにある訳ではない。主審・第2審判は、次についても注意する。
・挑戦的な競技者が、ボールから離れた場所で引き起こす対立。
・プレーがペナルティーエリアに向かっているときにペナルティーエリア内で起こる可能性のある反則。
・ボールがプレーされた後に起こる反則。
・次の局面のプレー。

2. 試合中の一般的なポジショニング

主審・第2審判のいずれかが、最後から2人目の守備側競技者のところにポジションをとるようにする。ボールが最後から2人目の守備側競技者よりゴールラインに近い場合は、ボールのところに合わせるか、その後方にポジションをとるようにする。

主審・第2審判は、常にピッチに正対しなければならない。主審・第2審判のいずれかがアクション・エリアを、もう一方の審判がインフルエンス・エリアをコントロールする。

3. ゴールキーパーがボールをリリースする

主審・第2審判のいずれかがゴールキーパーの位置に合わせてポジションをとる。ゴールキーパーがボールを保持している秒数をカウントしながら、手や腕がペナルティーエリアの外に出ていないか、またはボールがインプレーになったのち、ゴールキーパーがボールに2度触れないかをチェックする。

ゴールクリアランスが行われるときも、主審・第2審判のいずれかがこれと同様のポジションをとる。ゴールキーパーが自分自身のペナルティーエリアにいるときに4秒のカウントをスタートする。ゴールキーパーがプレーの再開を遅らせるために自分自身のペナルティーエリア内に入らない場合、警告されることがある。

ゴールキーパーがボールをリリースした後、主審・第2審判は、試合の流れに応じて適切なポジションをとる。

4.「得点か得点ではないか」の状況

得点となったときで、特に問題がない状況であれば、主審と第2審判はアイコンタクトをとり、タイムキーパー・テーブルにより近い主審・第2審判が、タイムキーパーと第3審判に近づき、必須のシグナルを用いて得点をした競技者の番号を知らせる。

得点となった事実があったにもかかわらず、その状況が明らかではないためにプレーが続いてしまった場合、ゴールにより近い主審・第2審判が笛を吹いてもう一方の審判の注意をひく。その後、タイムキーパー・テーブルにより近い主審・第2審判が、タイムキーパーと第3審判に近づき、必須のシグナルを用いて得点をした競技者の番号を知らせる。

チームがフライング・ゴールキーパーを用いてプレー(パワープレー)しているとき、第3審判はピッチ上の主審・第2審判を援助し、得点か得点ではないかの判断のためにより良い視野を確保するよう、フライング・ゴールキーパーを用いているチームのゴールライン上にポジションをとる。

5.ボールがアウトオブプレーのときのポジショニング

最も良いポジションとは、主審・第2審判のいずれかが、正しい判定を下せる位置で、プレーと競技者の視野を確保できる位置である。求められるポジショニングのとり方はすべて何かが起きることの可能性に基づくものであるが、チームの、競技者の、または試合中それまでに起きた出来事などの情報を用いて、修正していかなければならない。

次の図に示されるのは、基本的なポジショニングである。これらは、主審・第2審判に推奨されるものと、必ず行うべきものがある。監視すべき「ゾーン」を強調して示しているが、「ゾーン」は、主審・第2審判が求められるポジションをとることによって、実質的にレフェリングの効果を最大化できるエリアとなる。その状況によって、ゾーンは大きくもなるし、小さくもなる、また、形も変わってくる。

6.プレーの開始や再開におけるポジショニング

1.キックオフ
キックオフのときには、キックオフが正しい進め方によって行われたかどうかチェックするため、主審・第2審判のいずれかは交代ゾーンが置かれているサイドのタッチラインのところで、ハーフウェーラインからキックオフを行うチーム側に1m離れたところにいなければならない。
もう一方の主審・第2審判は、逆サイドのタッチライン上にいて、キックオフを行わないチームの最後から2人目の競技者の位置に合わせたポジションをとらなければなければならない。

2.ゴールクリアランス
1.主審・第2審判のいずれかが、まずボールがペナルティーエリア内にあるかどうかをチェックする。ボールがエリア内になかった場合でも、ゴールキーパーがゴールクリアランスをする準備が出来ている、または戦術的理由によりボールを手で拾い上げるのに時間をかけているのであれば、主審・第2審判は4秒のカウントを開始することができる。

2.ボールがペナルティーエリア内にあった場合、主審・第2審判のいずれかが、ゴールキーパーがゴールクリアランスを行う準備ができているかどうか、また、相手チームの競技者がペナルティーエリア外にいることをチェックするため、ゴールキーパーの動きに合わせたポジションをとる。その後、主審・第2審判は4秒のカウントの合図を行う。ただし、前述の状況で4秒のカウントを始めている場合を除く。

3.ゴールクリアランスを監視するしないにかかわらず、最終的に主審・第2審判は、試合をコントロールするために適切なポジションをとらなければならない。これは、どのような状況でも最も優先されるものである。

3.コーナーキック(1)
コーナーキックのとき、キックが行われる場所により近い主審・第2審判が、キックが行われるコーナーアークから約5mの距離のタッチライン上にポジションをとる。このポジションをとった主審・第2審判は、ボールがコーナーアーク内に正しく置かれているか、守備側チームの競技者がコーナーアークから5m以上離れているかどうかをチェックしなければならない。もう一方の主審・第2審判は、同じハーフの反対サイドで、タッチラインとゴールラインの交点のところにポジションをとる。このポジションをとった主審・第2審判は、ボールおよび競技者の行動を監視する。

4.コーナーキック(2)

5.フリーキック(1)
フリーキックのとき、フリーキックの場所により近い主審・第2審判がピッチの外でキックが行なわれる場所に合わせてポジションをとり、キックが行われようとしているときの相手競技者の侵入を監視すると共に、ボールが正しく置かれているかどうかをチェックする。もう一方の主審・第2審判は、その状況に応じて、守備側チームの後方から2人目の競技者のところ、またはゴールラインにポジションをとる。主審・第2審判は、2人共ボールの行方を追えるような態勢をとらなければならない。主審・第2審判がゴールラインのところにポジションをとっておらず、直接フリーキックがゴールに向かって行われたならば、タッチラインに沿ってコーナーの方向に走らなければならない。

6.フリーキック(2)

7.フリーキック(3)

8.フリーキック(4)

9.ペナルティーキック
主審・第2審判のいずれかがペナルティーマークから約5mのところにポジションをとり、ボールが正しく置かれているかどうかをチェックする。また、キッカーを特定し、キックを行うときに競技者が侵入するかどうかを監視する。ペナルティーマークのところにポジションをとった主審・第2審判は、すべての競技者の位置が正しいことを確認するまでキックを命じず、必要であればもう一方の主審・第2審判の援助を受ける。もう一方の主審・第2審判は、ゴールラインとペナルティーエリアとの交点にポジションをとり、ボールがゴールに入ったのかどうかをチェックする。キックが行われる前に守備側ゴールキーパーが第14条に規定されている要件を守らず、ボールがゴールに入らなかった場合、主審・第2審判は笛を吹いて、ペナルティーキックを再び行うよう命じる。

10.10mマークからのDFKSAF
主審・第2審判のいずれかが、10mマークに合わせてポジションをとり、キッカーを特定し、キックを行うときに競技者が侵入するかどうかを監視する。この位置にポジションをとった主審・第2審判は、競技者の位置が正しく、ボールが正しく置かれていることを確認するまでキックを命じず、必要があれば、もう一方の主審・第2審判の援助を受ける。もう一方の主審・第2審判は、ゴールラインとペナルティーエリアの交点のところにポジションをとらなければならず、ボールがゴールに入ったのかどうかをチェックする。キックが行われる前に守備側ゴールキーパーが第13条に規定されている要件を守らず、ボールがゴールに入らなかった場合、主審・第2審判は笛を吹いて、DFKSAFを再び行うよう命じる。

第3審判が、第1条に規定されている、ペナルティーエリア内にあるゴールキーパーが守らなければならない10mマークから5m以上離れる距離を示すマークに合わせてポジションをとる。

11.10mマーク以外のところから行われるDFKSAF(1)
主審・第2審判のいずれかがボールの位置に合わせてポジションをとり、ボールが正しく置かれているのかをチェックする。また、キッカーを特定し、キックを行うときに競技者が侵入するかどうかを監視する。この位置にポジションをとった主審・第2審判は、競技者の位置が正しいことを確認するまでキックを命じず、必要があればもう一方の主審・第2審判の援助を受ける。もう一方の主審・第2審判は、ゴールラインとペナルティーエリアの交点のところにポジションをとらなければならず、ボールがゴールに入ったのかどうかをチェックする。キックが行われる前に守備側ゴールキーパーが第13条に規定されている要件を守らず、ボールがゴールに入らなかった場合、主審・第2審判は、笛を吹いてDFKSAFを再び行うよう命じる。

12.10mマーク以外のところから行われるDFKSAF(2)

13.キックイン(1)

14.キックイン(2)

15.キックイン(3)

16.キックイン(4)

17.キックイン(5)
攻撃側チームによるキックインがコーナーアーク近くで行われるとき、キックインが行われる地点に近い主審・第2審判は、約5mの距離のところにポジションをとる。その主審・第2審判は、そのポジションから、キックインの進め方に従ってキックインが行われるのか、また、守備側チームの競技者がキックインが行われる地点から5m以上離れているかどうかをチェックする。もう一方の主審・第2審判は、同じハーフの逆サイドで、タッチラインとゴールラインの交点のところにポジションをとり、ボールと競技者の行動について監視する。

18A.試合またはホームアンドアウェーの対戦の勝者を決定するためのペナルティーマークからのキック(リザーブ副審がいない場合)
主審は、ゴールライン上でゴールから約2mのところにポジションをとる。主審の主たる任務はボールがゴールラインを越えたかどうか、ゴールキーパーが第14条の規定を守っているのかどうかをチェックすることである。

ボールがゴールラインを明らかに越えたとき、主審は、第2審判とアイコンタクトを取り、反則が犯されていなかったかどうかを確認しなければならない。
第2審判は、ペナルティーマークから約3mのところにポジションをとり、ボールおよびキッカーの味方ゴールキーパーが正しく位置しているかどうかをチェックする。第2審判が笛を吹いてキックを行う合図をする。
第3審判は、センターサークル内にポジションをとり、両チームの残りの資格のある競技者および交代要員をコントロールする。

タイムキーパーは、タイムキーパー・テーブルのところにポジションをとり、キックから除外された競技者およびチーム役員が正しく行動できるようにする。また、スコアボード上の得点表示を0−0にリセットし、その後、キックの結果を表示する。

すべての審判員が、ペナルティーマークからのキックについて、また、キックを行った競技者の数を記録する。

18B.試合またはホームアンドアウェーの対戦の勝者を決定するためのペナルティーマークからのキック(リザーブ副審がいる場合)
リザーブ副審が割り当てられている場合、審判員のポジションは、次のとおりとする。
主審は、ゴールライン上でゴールから約2mのところにポジションをとる。主審の主たる任務はボールがゴールラインを越えたかどうか、ゴールキーパーが第14条の規定を守っているのかどうかをチェックすることである。

ボールがゴールラインを明らかに越えたとき、主審は、第2審判および第3審判とアイコンタクトを取り、反則が犯されていなかったかどうかを確認しなければならない。

第2審判はペナルティーマークから約3mのところにポジションをとり、ボールおよびキッカーの味方ゴールキーパーが正しく位置しているかどうかをチェックする。第2審判が笛を吹いてキックを行う合図をする。

第3審判は、ゴールライン上で、主審とは逆サイドのゴールから約2mのところにポジションをとる。第3審判の主たる任務はボールがゴールラインを越えたかどうかをチェックすること、また、必要に応じて主審を援助することである。

リザーブ副審は、センターサークル内にポジションをとり、両チームの残りの資格のある競技者および交代要員をコントロールする。

タイムキーパーは、タイムキーパー・テーブルのところにポジションをとり、
・キックから除外された競技者およびチーム役員が正しく行動できるようにする。
・スコアボード上の得点表示を0−0にリセットし、その後、キックの結果を表示する。

すべての審判員が、ペナルティーマークからのキックについて、また、キックを行った競技者の数を記録する。

19.ピッチ上にいる主審・第2審判の受け持つサイドの交替
主審・第2審判は、試合にとって良い影響を与えると考えるのであれば、受け持つサイドを替えることができる。しかしながら、交替に当たっては、次のことを考慮する。
・ボールがインプレー中は、替えてはならない。
・原則として、ベンチサイドの主審・第2審判がイエローカードやレッドカードを示したとき、または、大きな判定を下して、一方の、あるいは両方のチームから非難や異議を引き起こしたとき。
・イエローカードやレッドカードを示した主審・第2審判がサイドを交替するかどうかを決定する。
・交替後、必ずベンチサイドにいる主審・第2審判がプレー再開の合図を行う。
・主審・第2審判は、試合の状況が改善したら、「はじめの」サイドに戻ることができる。

進め方の具体例

1) ベンチの近くにいる主審・第2審判がファウルの笛を吹く。

2) 笛を吹いた主審・第2審判がファウルが犯された場所に行き、イエローカードやレッドカードを示す。

3) もう一方の主審・第2審判もファウルが犯された場所に行き、その場のコントロール(競技者、ボール)を援助する。

4) イエローカードやレッドカードを示した主審・第2審判は、タイムキーパー・テーブルのところに行き、その他の審判員に反則を犯した競技者の番号を伝える。タイムキーパー・テーブルから約5m 離れたハーフウェーラインのところでシグナルする。

5)サイドを交替した後、主審・第2審判は、プレーを再開する。交替によってベンチサイドを受け持つ主審・第2審判が笛を吹いてプレーを再開する。

20.チーム(両チームの場合を含む)がフライング・ゴールキーパーを用いてプレーしているときの第3審判(またはリザーブ副審)のポジショニング

チームがフライング・ゴールキーパーを用いてプレーしているとき、第3審判(または、リザーブ副審)が、フライング・ゴールキーパーを用いて攻撃を行っているチームのゴールラインを監視する。攻撃側チームのゴールにボールが入り得点となったならば、第3審判(または、リザーブ副審)は、所定のシグナルを用いて、主審・第2審判に得点があったことを伝える。

両方のチームがフライング・ゴールキーパーを用いていて、第3審判とリザーブ副審が配置されていたならば、第3審判が一方のチームの、リザーブ副審がもう一方のチームのゴールラインを監視する。

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競技規則の解釈およびレフェリングに求められること

第3条 ― 競技者

競技者が主審・第2審判のいずれかの承認を得てピッチの外にいたが、交代することなく、主審・第2審判の承認なくピッチに戻り、別の警告となる反則を犯したならば、競技者は2つの警告となる反則を犯したことで、退場を命じられなければならない。例えば、競技者が主審・第2審判の承認を得ないでピッチに入り、相手競技者を無謀につまずかせる。この反則が過剰な力で犯されたのであれば、即、退場となる。

競技者が、偶発的にゴールラインもしくはタッチラインを越えたとしても、またはプレーの一環としてピッチを出たとしても、反則を犯したとは考えない。

交代要員
交代要員が交代の進め方に反してピッチに入った場合、または、チームが規定の競技者数を超えて、もう1人の競技者をプレーさせた場合、主審・第2審判は、その他の審判員の援助を受けつつ、次のガイドラインを適用しなければならない。

・即座にアドバンテージが適用できないのであれば、プレーを停止する。
・チームが規定の競技者数を超えて、もう1人の競技者をプレーさせた場合は反スポーツ的行為により、または、交代が正しく行われなかった場合は交代の進め方に反したことにより、交代要員を警告する。
・交代要員がピッチ上にいる場合、この試合で次にボールがアウトオブプレーになったとき、交代の進め方に反してピッチに入ったならば、交代の進め方を完了させるため、ピッチから出なければならない。チームが規定の競技者数を超えて、もう1人の競技者をプレーさせていていたのであれば、交代要員はテクニカルエリアに戻らなければならない。
・主審・第2審判がアドバンテージを適用した場合、
・交代要員のチームがボールを保持したところでプレーを停止し、相手チームの間接フリーキックでプレーを再開しなければならない。間接フリーキックは、プレーがペナルティーエリア内で停止された場合を除き(第13条参照)、プレーを停止したときにボールがあった位置から行われる。
・その後、交代要員のチームが間接フリーキック、直接フリーキックまたはペナルティーキックで罰せられる反則を犯したのであれば、その反則に応じ、相手チームに間接フリーキック、直接フリーキックまたはペナルティーキックを与え、交代要員のチームを罰する。必要であれば、犯された反則の程度に応じ懲戒処置を講じる。
・その後、交代要員のチームの相手競技者が反則を犯してプレーを停止した、またはボールがアウトオブプレーになったのであれば、交代要員が交代の進め方に反してピッチに入った、またはチームが規定の競技者数を超えて、もう1人の競技者をプレーさせていたことから、交代要員の相手チームに間接フリーキックを与えプレーを再開しなければならない。必要であれば、犯された反則の程度に応じ懲戒処置を講じる。
・試合を開始するとき、主審・第2審判またはその他の審判員に交代について通知されず、氏名を届けられた交代要員が氏名を届けられた競技者に代わってピッチに入ったならば、
 ・主審・第2審判は、氏名を届けられた交代要員が試合に参加することを認める。
 ・氏名を届けられた交代要員には懲戒処置が与えられない。
 ・主審・第2審判は、この事実について関係機関に報告する。
・ピッチに入る前に交代要員が退場の反則を犯した場合、まだ交代要員は競技者となっていないことからチームの競技者数は減らされず、他の交代要員が競技者に代わりピッチに入ることができる、または交代で退くはずの競技者はピッチに戻ることができる。

ピッチから出る(認められる)
通常の交代に加え、競技者は次の状況において、主審・第2審判いずれかによる承認を得ることなく、ピッチを離れることができる。
・ボールをプレーして、相手をドリブルで抜き去るときなど、プレーの動きの一環として、ピッチから出てすぐにピッチに戻る。しかしながら、相手競技者を騙す目的でピッチを出て、ゴールの裏を回ってピッチに戻ることは認められない。この行為が行われた場合、アドバンテージが適用できないならば、主審・第2審判はプレーを停止する。プレーを停止したならば、間接フリーキックでプレーを再開し、反則を犯した競技者は、主審・第2審判の承認を得ずピッチから出たことで警告される。
・負傷による退出の場合、交代で退かないのであれば、競技者は、ピッチに戻るときに主審・第2審判のいずれからかピッチに戻る承認を得る必要がある。競技者が出血している場合、ピッチに戻る前に止血してなければならなく、主審・第2審判またはその他の審判員によって、確認されなければならない。
・用具を正しく着用する、または着用し直す場合、競技者は、交代して退いていないのであれば、主審・第2審判のいずれからの承認を得て、ピッチに戻る必要がある。主審・第2審判またはその他の審判員は、競技者がピッチに戻る前に用具を確認しなければならない。

ピッチから出る(認められない)
競技者が、フットサル競技規則では認められない理由により、主審・第2審判のいずれかによる承認なくピッチから出た場合、アドバンテージが適用されない状況であれば、タイムキーパーまたは第3の審判が、音による合図で主審・第2審判に伝える。プレーを停止する必要がある場合、主審・第2審判はプレーを停止し、反則を行った競技者を罰し、相手チームに間接フリーキックを与える。アドバンテージが適用される状況であれば、タイムキーパーまたは第3審判は次にボールがアウトオブプレーになったとき、音による合図で知らせなければならない。競技者は主審・第2審判の承認を得ることなくピッチを離れたことで警告される。

競技者の最小人数
どちらかのチームが3人未満の場合、試合を開始することはできないが、試合のために必要な交代要員を含めた競技者の最小人数については、各国サッカー協会の裁量に委ねられる。

どちらかのチームが3人未満になった場合、試合を再開することはできない。しかしながら、1人以上の競技者が意図的にピッチから出て、片方のチームが3人未満になった場合、主審・第2審判はプレーを即座に停止する必要はなく、アドバンテージを適用することができる。その場合で、プレーが停止された後、チームに競技者の最小人数である3人がいない場合、主審・第2審判は、試合を再開してはならない。

飲料
主審・第2審判は、タイムアウトまたは試合の停止時に、ピッチが濡れないよう、ピッチ外に限って、競技者が飲料を摂ることを認める。飲料が入った袋やその他の容器をピッチ内に投げ入れることは認められない。

退場になった競技者
競技者が、ハーフタイム時または延長戦の各ピリオドの前に退場になる反則を犯した場合、反則を犯した競技者のチームは、次のピリオドを競技者の人数を減らして始める。

第5条 ― 主審・第2審判

職権と任務
フットサルは、競争的なスポーツである。主審・第2審判は競技者間での身体的接触は通常のことであり、試合の一部として認めなければならない。とはいうものの、競技者がフットサル競技規則、フェアプレーの精神を守らないのであれば、主審・第2審判は、それが遵守されるよう、必要な手立てを取らなければならない。

主審・第2審判は、ハーフタイムのインターバル、試合終了、または延長戦もしくはペナルティーマークからのキックにおいて、競技者やチーム役員を警告する、またはこれらに退場を命じる権限を持っている。

アドバンテージ
フットサル競技規則はアドバンテージの適用をまったく禁じているものではなく、主審・第2審判は、反則が起こったときにアドバンテージを適用することができる。例えば、ペナルティーエリア内に相手競技者がいるのにもかかわらず、ゴールキーパーがゴールクリアランスを早く行おうとしたケースには、アドバンテージが適用される。しかしながら、キックインが正しく行われなかったときは、アドバンテージを適用することができない。

4秒の反則に対して、アドバンテージの適用はできない。ただし、ボールがインプレー中、ゴールキーパーが自分自身のハーフ内で4秒の反則を犯したのち、ボールを保持できなくなったときを除く。その他のケースでは、主審・第2審判は、基本的な考え方を適用して、アドバンテージを適用しない(フリーキック、キックイン、ゴールクリアランスおよびコーナーキック)。
主審・第2審判は、アドバンテージを適用するかどうか決定するとき、次の要素を考慮するべきである。
・反則の激しさ:反則が退場に値するものであった場合、得点の機会がある場合を除いて、主審・第2審判はプレーを停止し、反則を犯した競技者を退場させなければならない。
・反則の犯された位置:相手ゴールに近ければ近いほど、より効果的なアドバンテージとなる。
・すぐに大きな攻撃となるチャンスとなるかどうか。
・得点の機会を除き、反則が6つ目以上の累積ファウルでないこと。
・試合の雰囲気。

元に戻って反則をフリーキックで罰するかどうかの判断は、数秒内に行われなければならない。しかし、アドバンテージのシグナルを示さない、またはプレーが次の展開に移った後は、元に戻ることはできない。

反則が警告に値するものであった場合、警告は次にプレーが停止されたときに行われなければならない。しかしながら、明らかにアドバンテージを適用した方が良い場合を除き、主審・第2審判はプレーを停止し、すぐに競技者を警告することが求められる。警告は次にプレーが停止されたときに行われなければならず、その後に警告することはできない。

間接フリーキックでプレーを再開することが求められる反則については、報復を引き起こさない、または反則が犯されたチームにとって不利益にならない限り、主審・第2審判はプレーが流れるようにするため、アドバンテージを適用しなければならない。

同時に2つ以上の反則が犯される
同時に2つ以上の反則が犯されたときは、罰則、プレーの再開、負傷のひどさ、戦術的な影響の面から、主審・第2審判はより重いものを罰する。

犯された反則が直接フリーキックで罰せられるものであった場合、主審・第2審判は、累積ファウルとして記録するよう、命じる。

外部からの妨害
主審・第2審判は、観客が笛を吹き、競技者がボールを手でピックアップするなど、この行為がプレーを妨害したと判断したのであれば、プレーを停止する。プレーが停止された場合、プレーが停止されたときにボールがあった位置でボールをドロップしてプレーを再開する。ただし、守備側チームのペナルティーエリア内で、最後にボールに触れたチームが攻撃側チームであった場合を除く(第8条参照)。

ボールがインプレー中の4秒のカウント
ボールがインプレー中、ゴールキーパーが自分自身のハーフ内でボールを保持するたびに、主審・第2審判のいずれかが外からみても分かるように4秒のカウントを行わなければならない。

プレーの再開
主審・第2審判は、特にプレーの再開が素早く行われるようにしなければならず、戦術的理由で再開が遅らせられないようにしなければならない(キックイン、ゴールクリアランス、コーナーキックまたはフリーキック)。再開が競技規則に従って行われる場合で、4秒のカウントを行う場合、笛を吹く必要はない。主審・第2審判が戦術的な理由で再開を遅らせていると判断した場合、再開する準備ができているか、いないかにかかわらず、笛を吹いて、4秒のカウントを開始する。4秒のカウントを適用しないケース(キックオフまたはペナルティーキック)において再開を遅らせる競技者がいた場合、警告される。
素早いプレーの再開や次のプレー展開を早めるために、ボールパーソンがピッチ周辺にいてボールを持っていることは認められる。

笛の使い方
次の場合はかならず、笛を吹かなければならない。
・キックオフのとき。
・プレーを開始するとき(第1ピリオド、第2ピリオドおよび延長戦が行われるとき、その第1ピリオド、第2ピリオド)。
・得点後にプレーを再開するとき。

・プレーを停止するとき。
・フリーキックまたはペナルティーキックを与えるとき。
・試合を一時的に中断もしくは中止するとき。または、ピリオドの終了をタイムキーパーが音で合図したことを明確にするとき。

・次によりプレーを再開するとき。
・フリーキックのときに守備側競技者が離れなければならない距離を守らせようとするとき。
・10mマークからのキックのとき。
・DFKSAFのとき。
・ペナルティーキックのとき。

・次によりプレーが停止されたのちにプレーを再開するとき。
・不正行為で警告を示したとき、または退場を命じたとき。
・競技者が負傷したとき。

次の場合は、笛を吹く必要がない。
・プレーを停止するとき。
・ゴールクリアランス、コーナーキックまたはキックインのとき(ただし、ボールが出たか出ないか分かりにくい状況を除く)。
・得点のとき(ボールがゴールに入ったかどうか分かりにくい場合は、必ず吹かなければならない)。

・プレーを再開するとき。
・フリーキックのときに5m以上の距離を離すよう要求がなかった場合、または6つ目以降の累積ファウルが犯されていない場合。
・ゴールクリアランス。または、コーナーキックもしくはキックインのときに5m以上の距離を離すよう要求がなかった場合。

・ドロップボールによりプレーを再開するとき。

笛を多く吹きすぎると、笛が本当に必要な場合に効果が薄れる。フリーキック、キックインまたはコーナーキックを行うチームが、相手競技者が規定の距離を離れるよう(また、ゴールクリアランスのときに正しい位置をとるよう)求めたとき、主審・第2審判は、笛を吹くまでプレーが再開できないことを競技者にはっきりと知らせる。これらのケースで、主審・第2審判の笛が吹かれる前に競技者がプレーを再開した場合、競技者はプレーの再開を遅らせたことで警告される。

ボールがインプレー中に主審・第2審判のいずれかが誤って笛を吹いてしまい、プレーを妨害したと判断したのならば、主審・第2審判はプレーを停止しなければならない。プレーを停止した場合、プレーが停止されたときにボールがあった位置から、ドロップボールによりプレーを再開しなければならない。ただし、守備側チームのペナルティーエリア内で、最後にボールに触れたチームが攻撃側チームであったときに、プレーが停止された場合を除く(第8条参照)。笛の音がプレーを妨害していなかったのであれば、主審・第2審判は、はっきりと合図し、プレーが続いていることを示す。

ボディーランゲージ
ボディーランゲージは、主審・第2審判が次のために用いる。
・より良いゲームコントロールに役立つ。
・主審・第2審判の権限や落ち着いていることを示す。

ボディーランゲージは、判定を正当化するために用いるものではない。

負傷
競技者の安全は最も重要であり、主審・第2審判は、特に重篤な負傷や頭部の負傷を判断する場合には、メディカルスタッフの作業を促す必要がある。これは合意された判断/治療プロトコルをリスペクトし、援助することが含まれる。

ただし、一般的なガイドとして、重篤な負傷や頭部の負傷を判断する場合を除いて、すべての者が再開する準備ができたところから、20~25秒以上再開を遅らせてはならない。

第6条 ― その他の審判員

任務と責任
第3審判とタイムキーパーは、主審・第2審判がフットサル競技規則に従って試合をコントロールすることを手助けする。また、主審・第2審判の要請や指示によりその他試合運営にかかわるすべての事項について援助する。通常これには、次のようなことが含まれる。
・ピッチ、使用されるボールおよび競技者の用具を検査する。
・用具や出血の問題が解決されたかどうか判断する。
・交代の進め方を監視する。
・時間、得点、累積ファウルおよび不正行為の記録を予備的に取っておく。

副審のポジショニングとチームワーク

1.キックオフ
第3審判はタイムキーパー・テーブルのところにいて、交代要員、チーム役員およびその他の者が正しい位置にいるのかどうかをチェックする。
タイムキーパーは、タイムキーパー・テーブルのところにいて、キックオフが正しく行われたかどうかチェックする。

2.試合中の一般的なポジショニング
第3審判は、交代要員、チーム役員およびその他の者が正しい位置にいるかをチェックする。そのため、必要があればタッチラインに沿って動いてもよいが、ピッチ内には入らない。

タイムキーパーはタイムキーパー・テーブルのところにいて、プレーの展開に応じて、確実に時計を止める、または進める。

3.交代
第3審判は、交代要員の用具が正しいこと、交代が正しく行われているかどうかをチェックする。そのため、必要があればタッチラインに沿って動いてもよいが、ピッチ内には入らない。

4.ペナルティーマークからのキック
リザーブ副審が置かれていない場合、第3審判は、キックに参加できる競技者および交代要員と共に、ピッチ内でペナルティーマークからのキックが行われない方のハーフ内にポジションをとらなければならない。第3審判は、その位置から競技者の行動を監視すると共に、各チーム、資格のあるすべての競技者および交代要員がキックをし終える前に、キックを終えた競技者が2回目のキックを行わないようにする。

リザーブ副審が置かれている場合、主審・第2審判およびその他の審判員のポジショニングは次のとおりとなる。
主審は、ゴールライン上でゴールから約2mのところにポジションをとらなければならない。主審の主たる任務はボールがゴールラインを越えるかどうか、ゴールキーパーが飛び出すのかどうかを監視することである。

ボールがゴールラインを明らかに越えたとき、主審は、第2審判および第3審判とアイコンタクトを取り、反則が犯されていなかったかどうかを確認しなければならない。

第2審判は、ペナルティーマークから約3mのところにポジションをとらなければならず、ボールおよびキッカーの味方ゴールキーパーが正しく位置するようにする。第2審判が笛を吹いてキックを行う合図をする。

第3審判は、ゴールライン上で、主審とゴールを挟んで、ゴールから約2mのところにポジションをとらなければならない。
第3審判の主たる任務はボールがゴールラインを越えたかどうかを監視すると共に、必要に応じて主審を援助することである。
リザーブ副審は、センターサークル内にポジションをとらなければならず、資格のあるすべての競技者および交代要員をコントロールする。

タイムキーパーは、タイムキーパー・テーブルのところにポジションをとらなければならず、
・キックから除外された競技者や交代要員およびチーム役員が正しく行動できるようにする。
・スコアボード上の得点表示を0−0にリセットし、その後、キックの結果を表示する。
すべての審判員が、ペナルティーマークからのキックの結果、また、キックを行った競技者の数を記録する。

副審のシグナル(必ず)
副審は、チームが5つ目の累積ファウルを犯したときファウルを犯したチームのベンチを示すため、またタイムアウトが要求されたときはタイムアウトを要求したチームのベンチを示すため、手で合図をしなければならない。

片方のチームのみならず両方のチームがフライング・ゴールキーパーを用いてプレーしているとき(パワープレー)、第3審判が監視している方のゴールにボールが入った場合、第3審判は片腕を上げる。その後、すぐにセンターマークの方向を指し、主審・第2審判に得点があったことを伝える。

音による合図
音による合図は不可欠なシグナルであり、試合中、主審・第2審判の注意をひくために必要な場合に限って用いられる。
音による合図が必ず用いられる状況は、次のような場合である。
・プレーのピリオドが終了したとき。
・主審・第2審判のいずれかが笛で合図をした後に、タイムキーパーは、音による合図でプレーのピリオドの開始を示すことができる。
・タイムアウトの要求を知らせるとき。
・タイムアウトの終了を知らせるとき。
・各チーム5つ目の累積ファウルが犯されたことを知らせるとき。
・交代要員またはチーム役員の正しくない行動を知らせるとき。
・交代の進め方に従わず交代が行われたことを知らせるとき。
・主審・第2審判が誤って懲戒の罰則を適用したことを知らせるとき。
・外部からの妨害があったことを知らせるとき。

試合中にタイムキーパーが誤ってシグナル音を鳴らしたとき、プレーが妨害されたと判断したのであれば、主審・第2審判はプレーを停止しなければならない。プレーを停止した場合、プレーが停止されたときにボールがあった位置から、ドロップボールによりプレーを再開しなければならない。ただし、守備側チームのペナルティーエリア内で、最後に触れたチームが攻撃側チームであったときに、プレーが停止された場合を除く(第8条参照)。シグナル音がプレーを妨害していなかったのであれば、主審・第2審判はプレーが続けられるよう、はっきりと知らせる。

4つ目の累積ファウルを犯しているチームがもう1つの累積ファウルを犯したものの主審・第2審判がアドバンテージを適用したならば、第3審判はタイムキーパー・テーブルの適当な場所に、外からはっきりと見えるように5つ目の累積ファウル表示を行う。

時計
時計が正確に機能しなくなった場合、タイムキーパーはただちに主審・第2審判にこの事実を知らせる。タイムキーパーは手動のストップウォッチを用いて試合時間の計測を続けなければならない。このような場合、両チームのチーム役員を呼んで、残りのプレー時間がどのくらいあるのかを伝える。

プレーを停止したのち、タイムキーパーが時計を進めるのを忘れた場合、主審・第2審判は、時計に経過した時間を加えるよう、タイムキーパーに命じる。

プレー再開時、次のときに時計を進める。
・キックオフの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・ゴールクリアランスの進め方に従って、ゴールキーパーがボールを手でリリースしたとき。
・コーナーキックの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・キックインの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・ペナルティーエリア外からの直接フリーキックの場合、フリーキックの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・どちらか一方のチームによるペナルティーエリア外からの間接フリーキック、または攻撃側チームによるペナルティーエリアラインからの間接フリーキックの場合、フリーキックの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・守備側チームによるペナルティーエリア内からの直接または間接フリーキックの場合、フリーキックの進め方に従って、ボールがけられて明らかに動いたとき。
・ペナルティーキックの進め方に従って、ボールが前方にけられ、明らかに動いたとき。
・累積ファウル6つ目以降の直接フリーキックの進め方に従って、ボールが得点を狙ってけられ、明らかに動いたとき。
・ドロップボールの進め方に従って、主審・第2審判のいずれかがドロップしたのち、ボールがピッチに触れたとき。

第8条 ― プレーの開始および再開

キックオフ
主審・第2審判は、キックオフの笛を吹く前に、両ゴールキーパーまたはその他の競技者にキックオフの準備ができていることを確認する必要はない。

第12条 ― ファウルと不正行為

相手競技者をチャージする
チャージングという行為は、自分のプレーのエリアを確保しようとして、腕やひじを使うことなく、ボールがプレーできる範囲内で身体的接触を用いてチャレンジすることである。次の方法で相手競技者をチャージすることは、反則である。
・不用意な方法で。
・無謀な方法で。
・過剰な力を用いて。

相手競技者を押さえる
相手競技者を押さえることには、手や腕または体を用いて相手競技者が自由に動くことを妨害する行為が含まれる。

特にコーナーキック、キックインまたはフリーキックを行うときやペナルティーエリア内で相手競技者を押さえる反則に対して、主審・第2審判は早めに介入し、毅然と対応をとらなければならない。

これらの状況に対して、主審・第2審判は、次の様に対応しなければならない。
・ボールがインプレーになる前に、相手競技者を押さえる競技者を注意する。
・ボールがインプレーになる前に相手競技者を押さえ続けた場合、競技者を警告する。
・ボールがインプレーになった後に反則が犯された場合、直接フリーキックまたはペナルティーキックを与えると共に反則した競技者を警告する。

守備側競技者がペナルティーエリア外で攻撃側競技者を押さえ、そのままペナルティーエリア内でも押さえていた場合、主審・第2審判はペナルティーキックを与える。

懲戒の罰則
・相手競技者を押さえて、相手競技者がボールを保持すること、または有利な位置を得ようとするのを妨げる競技者は反スポーツ的行為で警告されなければならない。
・相手競技者を押さえて決定的な得点の機会を阻止した競技者には、退場が命じられなければならない。
・その他、単に相手競技者を押さえる状況では、懲戒処置を加えてはならない。

プレーの再開
・反則が起きた位置から直接フリーキック、または反則がペナルティーエリア内で起きた場合はペナルティーキック

ボールを手や腕で扱う
懲戒の罰則
競技者が次のようにボールを手や腕で扱ったとき、反スポーツ的行為で警告されることになる。例えば、競技者が、
・意図的に手や腕でボールを扱って得点しようとする。
・ゴールキーパーが自分自身のペナルティーエリア内にいないとき、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止しようと試みたが、失敗する。
・ゴールキーパーによってゴールが守られているときに、ハンドの反則によってゴールに向かっているボールを止める。
・相手チームの大きな攻撃のチャンスを妨害または止める。

しかしながら、競技者が意図的にボールを手や腕で扱って相手チームの得点や決定的な得点の機会を阻止した場合、退場が命じられる。この罰則は競技者が意図的にボールを手や腕で扱うことによるものではなく、手や腕でボールがゴールに入るのを阻止するという、フットサルでは受け入れることができない不正な妨害を行ったことにより与えられるものである。
プレーの再開
・反則が起きた位置から直接フリーキック、または反則がペナルティーエリア内で起きた場合はペナルティーキック

ゴールキーパーは、自分自身のペナルティーエリア外でボールを手や腕で扱うことについて、他の競技者と同様の制限が課せられている。一方、自分自身のペナルティーエリア内では、間接フリーキックとなるようないくつかの反則が適用されることはあるが、ボールに物を投げる、または持ったものをボールに当てることを除き、ハンドの反則は適用されずペナルティーキックが与えられることはない。

ゴールキーパーによる反則
ボールを保持しているということは、ゴールキーパーがボールをコントロールしていることである。ゴールキーパーは、体のどの部分であっても、ボールに触れていることで、ボールをコントロールしていることになる。ただし、ボールがゴールキーパーから跳ね返っている場合を除く。

ゴールキーパーが、自分自身のハーフ内で次により4秒を超えてボールを保持することは認められない。
・手や腕で(自分自身のペナルティーエリア内)。
・足で(自分自身のハーフ内であれば、どこであっても)。

これらのケースで、ゴールキーパーにより近い主審・第2審判が、誰が見ても分かるように4秒をカウントしなければならない。
加えて、ゴールキーパーは、ピッチ上のどこであってもボールをプレーした後、相手競技者がプレーまたは触れることなく、味方競技者から意図的にプレーされたボールに自分自身のハーフ内で再び触れることができない。

更には、どんな状況であっても、ゴールキーパーは、キックインから直接パスされた場合を含め、味方競技者から意図的にキックされたボールに、自分自身のペナルティーエリア内で手や腕で触れることができない。

プレーの再開
・間接フリーキック

ゴールキーパーに対する反則
ゴールキーパーが手や腕でボールを保持しているのであれば、相手競技者はゴールキーパーにチャレンジすることができない。

次の行為は、反則である。
・ボールをバウンドさせているときなどに、ゴールキーパーがボールを手や腕からリリースするのを妨げる。
・ゴールキーパーがボールを手のひらで持っているときにボールにプレーする、またはプレーしようとする。
・ゴールキーパーがボールをリリースするまでに競技者がボールをける、またはけろうとすることは危険な方法によるプレーであるので、罰せられなければならない。
・コーナーキックを行うときなどに不正な方法でゴールキーパーの動きを妨げる。

攻撃側競技者がゴールキーパーに不用意に、無謀に、または過剰な力を用いて飛びかかる、チャージする、または押す場合を除き、攻撃側競技者がゴールキーパーのペナルティーエリア内でゴールキーパーに対して身体的接触を行うことだけでは反則にならない。

プレーの再開
ボールをリリースすることを妨げるなど上記に特定された状況でゴールキーパーに対して反則が犯され、かつ、主審・第2審判がアドバンテージを適用できずに、プレーが停止された場合、間接フリーキックでプレーは再開される。しかしながら、攻撃側競技者が、不用意に、無謀に、または過剰な力でゴールキーパーに飛びかかる、チャージする、または押した場合、主審・第2審判は懲戒処置の違いに関係なく、反則が起きた位置から直接フリーキックでプレーを再開する。

危険な方法でのプレー
危険な方法によるプレーには、必ずしも競技者間での身体接触があるとは限らない。身体的接触があった場合、その行為は直接フリーキックかペナルティーキックで罰せられる。身体的接触がある場合、主審・第2審判は、少なからず不正行為が犯される可能性について慎重に見極めなければならない。

懲戒の罰則
・競技者が「通常」にチャレンジしたのであれば、仮に危険だと思われる方法によることになった場合でも、主審・第2審判は懲戒の罰則を与えるべきでない。その行為により明らかに負傷を引き起こす可能性がある場合、主審・第2審判は、相手競技者に対して無謀なチャレンジをしたことで、警告しなければならない。 ・競技者が危険な方法でプレーすることで決定的な得点の機会を阻止した場合、主審・第2審判は、退場を命じなければならない。

プレーの再開
・間接フリーキック

身体的接触がある場合、またはチャレンジが不用意な、無謀な、もしくは過剰な力で行われたと主審・第2審判が判断した場合、単なる危険な方法でのプレーによる反則ではなく、直接フリーキックまたはペナルティーキックで罰せられる反則が犯されていると考える。

言葉や行動で異議を示す
(言葉であろうとなかろうと)主審・第2審判または副審の判定に対して抗議する競技者または交代要員は、異議を示したことで警告されなければならない。

チームのキャプテンは、フットサル競技規則の下において、なんら特別な地位や特権を与えられているものではないが、そのチームの行動についてそれなりの責任を有している。

主審・第2審判もしくは副審に対して攻撃を加える、または攻撃的、侮辱的もしくは下品な発言や行動をとる競技者もしくは交代要員には、退場が命じられなければならない。

プレーの再開を遅らせる
主審・第2審判は、次のような策略でプレーの再開を遅らせる競技者を警告しなければならない。
・主審・第2審判にやり直しを命じさせる目的だけで、間違った場所からフリーキックを行う。
・主審・第2審判がプレーを停止した後に、ボールを遠くにける、または持ち去る。
・メディカルスタッフが競技者の負傷の程度を判断するためピッチに入った後、ピッチ内からなかなか出ない。
・主審・第2審判がプレーを停止した後、意図的にボールに触れて対立を引き起こす。

シミュレーション
負傷を装って、または反則を受けたふりをして主審・第2審判を騙そうとする競技者は、シミュレーションを行ったことで反スポーツ的行為により罰せられる。この反則のためにプレーが停止された場合、間接フリーキックで再開する。

集団的対立
集団的対立が発生したならば、
・主審・第2審判は、すばやく、かつ、手際よく、対立を引き起こした競技者を特定し、対応するべきである。
・主審・第2審判は、対立の周辺でより良いポジションをとり、事象を視認し、犯された反則を特定するべきである。
・第3審判およびリザーブ副審(任命されている場合)は、必要であれば、ピッチ内に入り、主審・第2審判を援助するべきである。
・対立が収まった後、懲戒処置を取らなければならない。

繰り返して反則する
主審・第2審判は、繰り返してフットサル競技規則に反則する競技者に対して、常に注意を払う。特に1人の競技者が異なった反則を何度も犯すことに気をつけ、フットサル競技規則に繰り返し反則する競技者は警告されなければならない。

「繰り返し」の回数や反則のパターンは、特にない。これはまったくをもって判定にかかることであり、効果的に試合をコントロールする上で決定されるべきものである。

著しく不正なプレー
著しく不正なプレーを犯した競技者には退場が命じられなければならず、反則が起きた場所からの直接フリーキック、または(反則を行った競技者のペナルティーエリア内で起きた場合)ペナルティーキックでプレーを再開する。

明らかに決定的な得点の機会になる場合を除き、著しく不正なプレーが犯された状況ではアドバンテージを適用すべきでない。アドバンテージを適用した場合、主審・第2審判は、次にボールがアウトオブプレーになったとき、著しく不正なプレーを犯した競技者に退場を命じる。

第13条 ― フリーキック

距離
競技者がフリーキックをすばやく行おうとし、ボールから5m離れていなかった相手競技者が、ボールがけられた後に、インターセプトした場合、主審・第2審判はプレーを続けさせなければならない。

競技者がフリーキックをすばやく行おうとしたところ、ボールの近くにいた相手競技者が意図的にキックを妨害した場合、主審・第2審判はプレーの再開を遅らせたことで相手競技者を警告しなければならない。

守備側チームがそのチームのペナルティーエリア内でフリーキックを行おうとしたが、ペナルティーエリアから出る時間的余裕がなく、1人以上の相手競技者がペナルティーエリア内に残っていた場合、主審・第2審判はプレーを続けさせる。

第14条 ― ペナルティーキック

進め方
・ボールがゴールポストまたはクロスバーに当たって欠陥が生じたのちにゴールに入った場合、主審・第2審判は得点を与える。
・ボールがゴールポストまたはクロスバーに当たって欠陥が生じ、ゴールに入らなかった場合、主審・第2審判は、ペナルティーキックを再び行うよう命ずることなく、プレーを停止し、ドロップボールでプレーを再開する。
・主審・第2審判がペナルティーキックを再び行うよう命じた場合、最初に行った競技者が再び行うペナルティーキックを行わなければならないというものではない。
・キックを行う合図の前にキッカーがペナルティーキックを行った場合、主審・第2審判は、ペナルティーキックを再び行うよう命じ、キッカーを警告する。

第15条 ― キックイン

反則があったときの進め方
主審・第2審判は、キックインを行う地点から5m以上離れていなければならないことを守備側競技者に注意喚起する。必要であれば、主審・第2審判は、キックインが行われる前に規定の距離を守らない競技者を注意し、その後も正しい距離まで下がらない場合は警告する。プレーは、キックインで再開され、4秒のカウントが始まっていたならば、再びカウントを始める。

キックインが正しく行われなかった場合、ボールが相手競技者の方へ直接向かったとしても、主審・第2審判はアドバンテージを適用することはできず、相手チームの競技者にキックインを再び行うよう命じなければならない。

第16条 ― ゴールクリアランス

反則があったときの進め方
ボールがインプレーになる前に相手競技者がペナルティーエリアに入って、または残っていて、守備側競技者によりファウルされた場合、ゴールクリアランスが再び行われ、守備側競技者は、その反則の質により警告される、または退場が命じられることがある。

ゴールキーパーがゴールクリアランスを行うとき、ゴールキーパーがすばやくゴールクリアランスを行おうとしたため、ペナルティーエリアから出る時間的余裕がなく1人以上の相手競技者がペナルティーエリア内に残っていた場合、主審・第2審判はプレーを続けさせる。
ゴールキーパーがゴールクリアランスを正しく行い、不用意でも、無謀でも、または過剰な力を用いることもなく、意図的にボールを相手競技者に向けて投げた場合、主審・第2審判はプレーを続けさせる。

ゴールクリアランスを行うとき、ゴールキーパーが自分のペナルティーエリアの外でボールをリリースした場合、主審・第2審判はゴールクリアランスを再び行うよう命じる。もっとも、4秒のカウントは、ゴールキーパーに再び行う準備ができた後、一旦停止した秒数のところから再開される。

主審・第2審判はゴールキーパーがボールを手や腕、または足でコントロール下に置いたときに4秒のカウントを始める。
ゴールクリアランスを正しく行ったゴールキーパーが、ボールが自分のペナルティーエリアから出でインプレーとなった後、他の競技者がボールに触れる前に意図的にボールに手や腕で触れた場合、主審・第2審判は、相手チームに直接フリーキックを与え、さらにフットサル競技規則に従ってそのゴールキーパーに対して懲戒処置を行う。

ゴールキーパーが足でゴールクリアランスを行った場合、主審・第2審判はゴールキーパーに注意し、手や腕でゴールクリアランスを行うよう命じる。もっとも、4秒のカウントは、ゴールキーパーが再び行う準備ができた後、一旦停止した秒数のところから再開される。

第17条 ― コーナーキック

反則があったときの進め方
主審・第2審判は、ボールがインプレーになるまでコーナーアークから5m以上離れていなければならないことを守備側競技者に注意喚起する。必要であれば、主審・第2審判は、コーナーキックが行われる前に規定の距離を守らない競技者を注意し、その後も正しい距離まで下がらない場合は警告する。

ボールはコーナーアーク内に置かれなければならず、キックされ、明らかに動いたときにインプレーとなる。ボールがコーナーアークの外に出ない場合でも、インプレーになることがある。

ゴールキーパーがプレーの動きの一部として、自分のゴールのネットで囲まれた部分に入ってしまった、またはピッチの外に出てしまった場合でも、相手チームはすばやくコーナーキックを行うことができる。

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フットサル用語

A

中止する (Abandon)
予定より前に試合を終了または終結させること。

アクション・エリア (Action area)
ボールがあって、プレーが行われているピッチ上のエリア

累積ファウル (Accumulated foul)
競技者によって犯される直接フリーキックまたはペナルティーキックで罰せられるファウル。累積ファウル数は、0(ゼロ)から始まり、第1ピリオド、第2ピリオドそれぞれにおいて、チーム別に加算されていく。延長戦が行われる場合、延長戦において犯されたファウルは試合の第2ピリオドの累積ファウルに加えられる。

アドバンテージ (Advantage)
反則が起きたとき、反則をしていない方のチームにとって利益となる場合は、主審・第2審判がプレーをそのまま続行させること。

競技者の負傷の程度の判断 (Assessment of injured player)
負傷の程度をすばやく調べること。通常は、ドクターなどが行い、その競技者に治療が必要かどうか判断する。

アウェーゴールルール (Away-goals rule)
両チームの合計ゴール数が同じとなったとき、アウェーで得点したゴール数を2倍に計算することで試合の勝者を決定する方法。

B

ブロッキング (Blocking)
競技者が、相手競技者がポジションをとるのを妨げるまたはポジションに入りこみ、相手競技者を惑わす、または相手競技者がボールに向かう、もしくは次の場所に行くことを妨害する行為。ただし、意図的に接触することを除く。

粗暴な行為 (Brutality)
野蛮な、冷酷な、または意図をもった暴力的な行為。

C

不用意 (Careless)
競技者による注意や配慮、または慎重さを欠いた行為(通常タックルやチャレンジするときに起きる)。

警告 (Caution)
関係機関への報告の対象となる懲戒の罰則であり、イエローカードが示される。1試合に2回の警告を受けた競技者、交代要員またはチーム役員は、退場となる。

チャレンジ(相手に挑む) (Challenge)
競技者が、ボールをプレーするために相手競技者と競い、または争うときの動き。

(相手競技者に)チャージする (Charge(an opponent))
相手競技者に対して身体的にチャレンジすることで、通常は肩や上腕(体の近くで)を使って行われる。

D

騙す (Deceive)
主審・第2審判の判断を誤らせる、または欺くことで、間違った決定や懲戒処置へと導き、騙した者にとっての、またはそのチームにとっての利益を得ようとする行為。

意図的な (Deliberate)
競技者が意図をもって、また、何かを目指してとる行動。これは「反射的な」または意図のない対応とは異なる。

直接フリーキック (Direct free kick)
ボールを他の競技者が触れることなく相手競技者のゴールに直接キックすることで得点できるフリーキック。

裁量 (Discretion)
決定を下すとき、主審・第2審判またはその他の審判員が判断すること。

異議 (Dissent)
審判員の決定に対するあからさまな抗議(言葉や行動)で、警告(イエローカード)の対象となる。

惑わせる (Distract)
(通常は、不正に)妨害する、混乱させる、注意を引くこと。

ドロップボール (Dropped ball)
プレーを再開するための「中立的な」方法 - 主審・第2審判は、最後にボールに触れたチームの1人の競技者にボールをドロップする。ボールは、ピッチ面に触れたときにインプレーとなる。

E

電子的パフォーマンス・トラッキングシステム 
(EPTS - Electronic performance and tracking system)

競技者の身体的および生理的パフォーマンスに関するデータを記録、分析するシステム。

相手競技者の安全を脅かす (Endanger the safety of an opponent)
相手競技者を(負傷の)危険やリスクにさらすこと。

過剰な力 (Excessive force)
必要以上の力や勢いを使うこと。

延長戦 (Extra time)
各5分間を超えない2つの追加ピリオドで、試合結果を決定する方法。

F

フェイント (Feinting)
相手競技者を混乱させようとする行動。
フットサル競技規則では、認められるフェイントと「反則の」フェイントを定義している。

フライング・ゴールキーパー (Flying goalkeeper)
(一時的に)フィールドプレーヤーとしてプレーするゴールキーパーで、しばしば自らのゴールを守らずに、相手競技者のハーフに位置する。この役割は、本来のゴールキーパーによって行われることも、また、特別にこの目的のため、フィールドプレーヤーが本来のゴールキーパーに替わり、投入されることもある。

H

相手を押さえる反則(ホールディング) (Holding offence)
相手を押さえる反則(ホールディング)は、競技者が相手競技者の体または用具に接触して相手競技者の進行を妨げるときのみに起こる。

I

妨げる (Impede)
相手競技者の行動または動きを遅らせる、ブロックする、または妨げること。

間接フリーキック (Indirect free kick)
キックされた後、(いずれかのチームの)他の競技者がボールに触れた場合のみ得点することができるフリーキック。

インフルエンス・エリア (Influence area)
ボールはプレーされていないが、競技者間の競り合いが起こり得るピッチ上のエリア。

インターセプト (Intercept)
相手の意図したパスを途中で奪うこと。

K

キック (Kick)
ボールは、競技者が足(くるぶしからつま先まで)または足首で接触し、明らかに動いたときにキックされたことになる。

ペナルティーマークからのキック (Kicks from the penalty mark)
各チームが交互にキックを行い、同数のキックをする中で、より多く得点したチームを勝利とする試合結果の決定方法(両チームが5本のキックを行う以前に、他方が5本のキックを行ってもあげることができない得点を一方のチームがあげた場合、以後のキックは行われない)。

N

微小な (Negligible)
重要でない、最低限の。

O

反則 (Offence)
フットサル競技規則に反する、または規則を破る行動。

攻撃的、侮辱的、または下品な発言や行動
(Offensive, insulting or abusive language and/or action(s))

(言葉による、よらないにかかわらず)下品な、他人を傷つける、またはリスペクトのない行為で、退場(レッドカード)の対象となる。

外的要因 (Outside agent)
審判員やチームリスト上のメンバー(競技者、交代要員およびチーム役員)以外の者、または動物もしくは物、構造物など。

P

罰する (Penalise)
通常は、プレーを停止し、相手チームにフリーキックまたはペナルティーキックを与えて、罰する。

ピッチ (Pitch)
タッチライン、ゴールラインと共にゴールネットで区切られた競技のエリア。

プレー (Play)
競技者がボールに触れる行動。

プレー可能な距離 (Playing distance)
競技者が足や脚を伸ばすかジャンプする、またはゴールキーパーの場合は腕を伸ばしてジャンプすることで触れられる程度のボールまでの距離。その距離は、競技者の体の大きさにより異なる。

プレーイングタイム (Playing time)
ボールがインプレーとなっている時間で、時計を用いて計測される。タイムキーパーは、ボールがアウトオブプレーになったとき、またはその他の理由によりプレーが停止されたとき、時計を止める。

Q

すばやいフリーキック (Quick free kick)
プレーが停止した後、(主審・第2審判が承認して)非常に素早く行われるフリーキック。

R

無謀な (Reckless)
競技者による相手競技者に対する危険や結果的に危険になりかねないことを軽視(無視)した行動(通常は、タックルや挑むこと)。

再開 (Restart)
プレーを停止した後に再開するためのあらゆる方法。

プレーを再開するときの(競技者の)位置 (Restart position)
プレーを再開するときの競技者の位置は、競技者の足または体のいかなる部分のピッチについている位置によって判断される。

S

罰則 (Sanction)
主審・第2審判がとる懲戒的対応。

退場 (Sending-off)
退場の反則を犯したことにより(レッドカードが示される)、競技者が試合の残り時間の間、ピッチを離れていることが求められる懲戒処置。チーム役員も退場となる。

著しく不正なプレー (Serious foul play)
相手競技者の安全を脅かす、または過剰な力や粗暴な行為を伴うタックルや妨害で、退場(レッドカード)により罰せられる。

重傷 (Serious injury)
プレーを停止しなければならないと判断されるほどの負傷。ただし、必要に応じて、メディカルスタッフが治療や診断のために迅速に競技者をピッチから搬出したならば、プレーは再開される。

重篤な負傷 (Severe injury)
プレーを停止しなければならないと判断される負傷。負傷した競技者を搬出する前に、ピッチ上でメディカルスタッフが治療や診断を行う必要がある。例えば、脳震盪、骨折、または脊椎損傷の可能性がある場合。

シグナル (Signal)
主審・第2審判またはその他の審判員が行う身体的な合図で、通常は、手や腕を動かして行う、または笛を用いる。

シミュレーション (Simulation)
実際は起こっていない出来事を起こったように、間違えた、または誤った印象を与える行動(「騙す」を参照)。競技者が不正な利益を得るために行う。

競技の精神 (Spirit of the game)
スポーツとして、またはそれぞれの試合における、フットサルの基本的かつ本質的な原則や価値観。

一時的に中断する (Suspend)
後に再開する意図を持って、例えば、ピッチの雨漏り、重篤な負傷の発生により試合を一定時間停止すること。

T

タックル (Tackle)
(ピッチ上または空中にある)ボールに足で挑むこと。

チームリスト (Team list)
通常は、競技者、交代要員およびチーム役員を記載した、チームに関する公式書類。

チーム役員 (Team official)
競技者以外で公式なチームリストに記載されている者。例えば、監督、トレーナー、ドクター。

テクニカルエリア (Technical area)
座席も含むチーム役員および交代要員のために定められたエリア。

タイムアウト (Timeout)
第1ピリオド、第2ピリオドで、ぞれぞれのチームが1回要求できる1分間の中断時間。

2分間、競技者数を減らす時間 (Two-minute numerical reduction)
競技者が退場となり、チームがプレーイングタイムで2分間、競技者数を減らさなければならない時間。ある状況下では、相手チームが得点をした場合、2分間が経過する前に競技者数を増やすことができる。

U

不法な妨害 (Undue interference)
不必要な行動、または影響を与えること。

反スポーツ的行為 (Unsporting behaviour)
警告により罰せられる不正な行為や行動。

V

乱暴な行為 (Violent conduct)
ボールへ挑むのではなく、相手競技者に対して過剰な力を用いる、もしくは用いようとする、または粗暴な行為をする、もしくは粗暴な行為をしようとする、または競技者が微小ではない力を用いて誰かの頭や顔を意図的に殴る行動。

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審判用語

審判員 (Match official(s))
サッカー協会/フットサル協会または試合を管轄する競技会に代わり、フットサルの試合をコントロールすることに責任を持つ1人または複数の人員を指す一般的な用語である。

ピッチ上の審判員 (“On-pitch” match officials)

主審 (Referee)
試合における中心となる審判員で、ピッチで試合を運営する。その他の審判員は、主審のコントロールと指示のもとで運営を行う。主審は、最終的な決定を下す。

第2審判 (Second referee)
ピッチ上で運営を行う審判員。その他の審判員は、主審のコントロールと指示のもとで試合運営を行う。第2審判は、常に主審の監理下にある。

その他の審判員 (Other match officials)
競技会は、主審・第2審判を援助するその他の審判員を任命できる。

第3審判 (Third referee)
主として、チーム役員や交代要員を管理する副審。累積ファウルなどの試合の記録をとる、また、判定において、主審・第2審判を援助する。

リザーブ副審 (Reserve assistant referee)
第3審判またはタイムキーパーが職務を遂行できなくなったときに代わる副審。

タイムキーパー (Timekeeper)
試合時間の管理を主たる任務とする審判員。

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JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

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