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なでしこジャパン候補トレーニングキャンプがJヴィレッジでスタート

2022年04月05日

なでしこジャパン候補トレーニングキャンプがJヴィレッジでスタート

4月4日(月)、なでしこジャパン候補トレーニングキャンプが福島県のJヴィレッジでスタートしました。
国内クラブ所属の25選手が集う今回のトレーニングキャンプには、池田太監督就任後初招集となる選手が13名参加しています。今年1、2月のAFC女子アジアカップインド2022で浮かび上がった課題に向き合いながら、チームの底上げを図るとともに、選手同士が切磋琢磨し刺激しあう日々が4月10日(日)まで続きます。

トレーニングキャンプ初日となったこの日は福島へ移動後、雨を避けて全天候型練習場で約1時間、コンディショニングを中心としたトレーニングを実施しました。ストレッチを織り交ぜたウォーミングアップで始まると、コンディションを見極めるランニングの測定を行い、その後はボールを使った軽運動を実施。どの選手も週末にWEリーグを戦い、少し疲労が見えましたが、約2ヶ月ぶりの代表活動となる選手、久々の参加となる選手、初参加の選手とそれぞれに意気は高く、緊張の面持ちを浮かべながらも互いにコミュニケーションを取る姿が印象的でした。昨年10月以降招集が続いている乗松瑠華選手は「自分がここだと思うところは周りを気にしすぎずにどんどんチャレンジしたい」と、チームとしての成長のためにもまず個人の成長を誓い、また練習後にメディア対応に応じた池田太監督は今回のトレーニングキャンプを「いろいろな選手でチーム力のベースアップを図る」機会と話し、チームのさらなる強化に向け選手の奮起に期待しました。

夕食後にはミーティングを行い、代表選手としての心構えやチームコンセプトを再確認しながらも、2023年に控えるFIFA女子ワールドカップに向け競争はすでに始まっていると、選手に叱咤が送られました。大会に向けてはまだ1年以上ありますが、時間を無駄にすること無く一人ひとりがワールドカップに向けての行動を起こし、変化していくことを求めました。

今回のトレーニングキャンプでは男子高校生との練習試合が2試合予定されています。実践形式も交えながら1週間にわたって強化を続けていきます。

監督・選手コメント

池田太 監督
昨年10月に新しくチームがスタートし、1月、2月にAFC女子アジアカップを戦ったうえで今回のトレーニングキャンプをスタートしました。今回初招集となった選手も数人いるので、今までなでしことして取り組んできた「奪う」というテーマや、ピッチ上でどんなことを目指していくのかの確認をし、いままで積み上げてきたことをもう一度整理するところからスタートしたいと思っています。
男子のワールドカップは予選を突破してから本大会まで期間が短いですが、我々の女子ワールドカップは来年の7月です。それまでに、しっかり一つひとつ積み上げられるように、今回は国内の選手を中心に招集しました。WEリーグで頑張っている選手など色々な選手でチーム力のベースアップを図り、なでしこジャパンとしての力の輪を広げ、来年のワールドカップに向けて、直近の国際試合への準備も含めて、選手たちと積み上げていければと思います。
(数選手が不参加となりましたが)WEリーグのシーズン中でそういったことも予想はしていましたし、選手一人ひとりのコンディションにも色々なことが起こると想定していました。これはネガティブなことではなくて、色々な選手にいま我々が目指しているところや共通理解を広げられるのが国内でやるメリットだと思っているので、色々な選手と積み上げられる機会になると思います。
女子アジアカップで課題となった、守備でボールを奪い切るプレー、その強度や連動のところは取り組みたいですし、トレーニングマッチでは選手を交代しながらになるかもしれませんが、時間帯でどうやってゲームコントロールをしていくかをミーティングも含めて共有していければと思います。トレーニングキャンプの中で1試合トレーニングマッチをやって、その試合で出た課題を修正してもう1試合やりたいといつも思っていました。今回は2試合あるので、1試合目はいままでのことを伝え、積み上げてきたことにトライし、そこで出た課題を次の試合に向けてトレーニングしたいです。

GK 山下杏也加 選手(INAC神戸レオネッサ)
代表の活動では色々な選手とサッカーができるので、シュートのタイミングや質は毎回楽しみにしています。新しい選手が入れば入るほど、このタイミングで打つんだなとか、自分の刺激になります。
当初は今回のトレーニングキャンプにGKは4名選ばれていて、今日のミーティングでも話がありましたが来年のFIFA女子ワールドカップのメンバーを目指していくにあたって、若い選手が入ってきて自分も負けていられないなと思いました。今回のメンバーでリオデジャネイロオリンピックのアジア予選の試合を知っている選手はいません。自分も当時試合には関われていないですが、サッカーの結果面や世間からの評価の厳しさを知っているのは自分だけだなと思っています。そういう厳しさを日頃の練習から突き詰めていくことで、1点の重みの感じ方やプレーの質はみんな変わってくるのかなと思います。メンバーが若くなっていく中で新しい歴史を刻むためにも、自分は勝つことへの執着や、ひとつのミスやひとつのプレーにこだわって、厳しい声をかけてあげることもやっていきたいと思います。

DF 乗松瑠華 選手(大宮アルディージャVENTUS)
AFC女子アジアカップを終えてから、個人の守備の部分で1対1の対応の間合いをもっと詰めてボールを奪うことにトライしています。新しいことへの挑戦なので、詰めすぎてワンツーで剥がされたりとか、軽くターンされてしまったりというエラーもありますが、失敗しながら自分の感覚を徐々につかんで、前に強く行きつつも最終ラインとして簡単にシュートを打たせないことにもこだわって練習しています。
今回のトレーニングキャンプで初めて一緒にプレーする選手も多くて、チームとして戦うにあたって合わせなければいけない部分もありますが、個人的に今回のトレーニングキャンプはその間合いの部分だったり、自分がここだと思うところは周りを気にしすぎずにどんどんチャレンジしていきたいと思っています。なでしこジャパンが世界一を取るために考えてプレーすることは大前提で、その中で個々の成長も大事にしてやっていきたいと思います。色々な選手がいるのでズレが出てくることもあると思いますが、みんながみんなの良さを出せないと世界で戦っていくことは難しいですし、チーム力も最大限には出せないと思うので、それが結果的になでしこが世界一になるための行動だと信じて、自分の成長をまずは大事にしたいです。

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