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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第46回 三田智輝 北マリアナ諸島代表監督兼技術委員長

2020年08月31日

アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第46回 三田智輝 北マリアナ諸島代表監督兼技術委員長

北マリアナ諸島のサッカー環境

サッカーの歴史が協会設立から15年と浅く、人口も5万人と小さな島国の北マリアナ諸島サッカー協会に赴任した2017年当初、最も印象に残っていることは、グラスルーツの環境が整備され活発な活動が行われていることでした。北マリアナ諸島の前に赴任していた人口900万人のヨルダンでは、2014年時点では協会が主導する12歳以下のキッズのプロジェクトはなく、女子サッカーのプロジェクトも限定的でした。一方で北マリアナ諸島サッカー協会(NMIFA)はユースリーグを前期、後期と3か月間ずつ開催しており、そのリーグ期間中は、6歳以下のフェスティバル形式のサッカー、8歳、10歳、12歳は男女混合5人制のリーグ、13歳は8人制、そして、15歳以下と18歳以下は11人制のリーグがあり、女子も16歳以下、女子リーグ、そして女子マスターもあり、様々なカテゴリーでサッカーを楽しめる環境が整っていました。赴任してから3年半が経過しましたが、小さかった子どもたちがゲームでサッカーの楽しさを経験してエリートプログラムに入ったり、ユース代表などに成長していく姿を見られたりするなど、小さな島ならではの育成の醍醐味も感じます。2019年には、NMIFAの様々なグラスルーツの取り組みがAFCグラスルーツチャーターブロンズ認定を受けました。我々のグラスルーツの活動が国際基準を満たしているという評価をもらえたことは地元紙でも取り上げられ、今後の更なるグラスルーツ発展を促進させるものとなりました。

日々の活動

代表監督兼技術委員長という役職で活動をさせていただいておりますが、日々の代表、ユース代表チームの指導の他に、現地のサッカーレベル向上のために普及と指導者養成にも力を入れています。サッカーの普及では、これまで協会スタッフと共に、これまでの数々の活動を体系的にまとめ、先述のグラスルーツチャーター申請へと繋げることを心がけました。そのような業務と同時に、小学校への体育のサポートで小学生と一緒に汗を流すこともあります。子どもたちとサッカーを楽しむことで自分自身もサッカーの原点に触れることができ充実した時間となっています。
グラスルーツチャーター認定により、グラスルーツ事業の一層の発展が求められます。それを理解しサポートしてくれる仲間を増やすことなどを目的に、JFAの指導者養成講習会を参考にグラスルーツキッズリーダー養成講習会を今年から新設し、インストラクターも養成。8月に第1回目を無事に開催することができ、このコロナ禍の中でも12人のクラブ指導者と学校の先生が参加してくれました。

最後に

協会職員は8人と小さな協会ですが、夢は大きく、この先サッカーが北マリアナ諸島のコミュニティーに文化として根づくよう、協会スタッフや理事達と力を合わせて精進します。

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