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【U-24日本代表 リスタート】田中碧選手「全てのレベルを上げていきたい」~SAISON CARD CUP 2021~

2021年03月15日

【U-24日本代表 リスタート】田中碧選手「全てのレベルを上げていきたい」~SAISON CARD CUP 2021~

3月26日(金)、29日(月)に行われるSAISON CARD CUP 2021で、U-24日本代表は東京オリンピックに向けて本格的にリスタートを切ります。それぞれのクラブで個々の能力に磨きをかけた選手たち。ここでは、2020年シーズンに川崎フロンターレのJ1優勝に大きく貢献し、U-24日本代表でも中心選手として中盤をコントロールする田中碧選手(川崎フロンターレ)を紹介します。

 

日進月歩で進化を続けている男。それが田中碧だ。

振り返れば、川崎フロンターレU-18からトップチームに昇格後、出場機会を得るには1年半以上の時間を要した。初の公式戦はプロ2年目の2018年9月、北海道コンサドーレ札幌戦。途中出場でピッチに立った田中は、デビュー戦初ゴールを記録し、勝利に貢献した。
「フロンターレにはうまい選手がたくさんいるし、そういうところで勝つのはなかなか難しい。そうしたら、『人と違う何かを身に付けないと自分の価値がない』なと。『そういう考えた方を持つようになればより成長するよ』と先輩方からもアドバイスをもらえた。そのおかげで自分も考えられるようになったし、成長する機会にもなった。それは自分を大きく成長させてくれた要因だと思う」

プロ3年目となった2019年は飛躍の年となった。J1第3節・横浜F・マリノス戦で試合前のアップ中に負傷者が出たことで初出場。スクランブルでの出場も開始5分でアシストを記録し、ピッチ上で存在感を示した。

すると、6月のトゥーロン国際大会では、東京五輪世代となるU-22日本代表に初招集。初戦のイングランド戦でボランチの一角を務め、攻守に奮闘してMOMに選出されると、最終的に準優勝となったチームの主力を担い、大会のベストプレイヤー部門で3位に選ばれるインパクトを残した。

「やはりチームでプレーするのと、代表でプレーするのは全然違うなと感じた。海外の選手と戦うのはすごく貴重な経験。いつの日かワールドカップで活躍することを考えれば、そこで対戦するのは海外の選手なので、彼らに対してどれだけできるかが大事だと思っていた。そういう選手と試合ができるのは自分にとって新鮮だった」

世界を見た後の成長スピードは著しかった。海外でプレーする選手たちと対峙して得た経験を糧に、これまで以上に基準を高めてトレーニングに励むと、川崎Fでボランチの主力の座を奪取。出場試合数を増やして中核を担うほどに成長すれば、オリンピック代表ではアウェイで行われたブラジル戦で2ゴールを挙げて勝利に貢献するなど圧倒的なパフォーマンスを残すに至った。迎えた12月にはEAFF E-1選手権に挑むサムライブルーに初選出。一年で自分の周りの景色が目まぐるしく変わっていった。

このまま東京オリンピックへ。そんな思いも強かっただろう。だが、昨季は新型コロナウイルスの影響により東京オリンピックが翌年に延期に。代表活動への参加ができず、“刺激”という点では例年以上に難しい一年となった。
「そこは少し寂しかったというか、僕自身、代表に何回か呼ばれて、そういう舞台でいろいろな選手たちとプレーすることでさまざまなものを吸収するきっかけにもなっていた。それに、いろいろな刺激をもらえるきっかけになっていたから、そういうチャンスがないのは残念だった」

チームは昨季、独走でリーグ制覇を達成。個人としてもシーズン終了後にベストイレブンに輝いた。ただ、「自分としては納得していない」と語るのは、自身の目指す先がさらに上にあることを意味している。
「まずはJリーグで圧倒的な存在にならないといけない。海外でプレーしている選手たちは常日頃からサッカーと向き合いながら、海外の素晴らしい選手たちと日々試合をしている。そういう意味では、まずはこのJリーグの舞台で圧倒的な選手になることが必要だと思っている」

さらなるレベルアップを見据え、「素晴らしい選手のいいところを全部取ったような選手になりたいと思っている。『攻撃がすごい。守備がすごい。賢い』と見る人によって自分の特徴が変わるくらい全てのレベルを上げていきたい」と語った田中。視線の先にある東京オリンピック、そしてその先に続くワールドカップに向け、日々進化を求めて歩み続ける。

※3月26日、同月29日の「SAISON CARD CUP 2021」で販売される公式プログラムにて田中碧選手のインタビュー(本インタビューとは別バージョン)を掲載します。

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