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[特集]海外で活躍する女子サッカー選手 田中陽子選手(スポルティング・ウエルバ/スペイン) インタビュー
2020年10月28日
![[特集]海外で活躍する女子サッカー選手 田中陽子選手(スポルティング・ウエルバ/スペイン) インタビュー](/img/cache/5f9911bb-0204-4170-b995-77aad3093d95.jpg)
WEリーグ開幕を来秋に控える日本女子サッカー界。海外で活躍する女子選手に海外の環境面や近況についてインタビューを実施します。第3回目は昨シーズンからスポルティング・ウエルバ(スペイン)でプレーする田中陽子選手に話を聞きました。
オンライン取材日:2020年10月6日(火)
――2019年にノジマステラ神奈川相模原からスペインのスポルティング・ウエルバに移籍しました。移籍した理由を教えてください。
田中 海外でプレーしたいという気持ちがずっとあって、その前年にも代理人を通じてオファーをいただいたんですけど、その時はいろいろな状況から一度お断りしていました。それでも再びオファーをいただき、スペインの女子サッカーがすごく盛り上がっているというニュースも見ていたので、挑戦を決意しました。
――最初に海外移籍をイメージしたのはいつ頃でしたか?
田中 高校卒業の時ですね。年代別の女子ワールドカップなどで海外の選手と対戦する機会があって、日本の選手を相手にするのと感覚が全く違い、対戦するのが楽しいな、と強く感じていました。
――ウエルバではどのような環境で生活しているのでしょうか。
田中 マンションの1室をクラブが借りてくれて、そこをチームメートとシェアしています。昨シーズンは4人、今年はアメリカ人選手2人と生活し、それぞれ自炊しています。
――生活面での苦労はありますか?
田中 1年目はカナダ、ベルギー、ナイジェリアの選手たちと住んでいて、それぞれの国で料理も生活リズムも違って、刺激があってすごく新鮮でした。ただ、会話が全部英語なんですよ。私は英語がそんなに得意ではないので、他の3人が会話する中に入っていけないのが大変でした。
――ツイッターでは契約の更新をスペイン語で伝える様子を投稿しています。
田中 あれは準備したものを喋っているだけで、文法はまだまだですし、ようやくチームメートとの日常会話や冗談を言い合うのにあまり考えなくてよくなった程度です。まだまだ知らない単語もありますし、深い話をするのは難しいですね。
――いつ頃から勉強し始め、どのように学んでいるのでしょうか。
田中 移籍を決断したタイミングで勉強し始めたので、ほぼゼロに近い状態でスペインに来ました。チームメートとカフェに行って教えてもらったり、たくさん喋ってイジってもらったりして覚えています。
――サッカーの環境面は日本と比較していかがですか?
田中 プロチームですけどクラブハウスがなく、練習場も借りている状態です。所属していたINAC神戸レオネッサやノジマステラ神奈川相模原はすごく環境が良かったので、私の場合は、環境面は日本のほうが良かったですね。

――今はプロ選手として生活されています。サッカーに向き合う意識は変わりましたか?
田中 すごく変わりますね。来年どうなるか分からない中で結果を出さないといけないですし、クラブ側はどこにいい選手がいるかを常に探しているので、プレッシャーもありますし、意識が変わります。
――サッカー面で最も大きく違いを感じた部分を教えてください。
田中 個性が強いですね。すごいタイミングでドリブルをして、シュートも変なボールになったり、すごくいいボールになったり。スタンダードがあるわけではなく、今まで体験しなかった感覚やタイミングでのプレーが多いので、そこが驚きました。
――1シーズン目を終えての収穫を教えてください。
田中 1対1の場面が日本より多く、そこで勝つことがすごく大事なので、戦う意識は日本にいる時より身に付きました。あとは自分を出すことが一番大事なので、どうすれば出せるのかをいつも考えています。
――今後の目標を教えてください。
田中 昨シーズンはギリギリで残留しましたが、今年は4チームが降格するので、そこに入らないよう1試合1試合、勝ち点を積み重ねることがチームとしての目標です。個人としては、中盤でプレーしているので、強烈なプレッシャーの中でスピーディーにプレーして、アシストやゴールをたくさん決めて、ビッグクラブから声をかけてもらえるような結果を出したいです。
――日本では来年秋にWEリーグが開幕する予定です。日本でプロリーグができることについての率直な感想を聞かせてください。
田中 日本の女子サッカーにプロリーグができるのはすごくうれしいです。今までは仕事のほうに高い比率を置く選手が多く、サッカーに集中できる環境ではなかったのですが、より集中して取り組めるようになることは、日本の女子サッカー全体にとっても、選手にとってもすごくいいことだと思います。
――なでしこリーグも定着している中、WEリーグが成功するためには何が必要だと思いますか?
田中 やはり地域との密着が大事だと思います。地元の方々に応援していただければ、選手たちの力にもなるし、自信や安心も与えていただけます。試合を見に来ていただいて、そこで恩返しをすることで地域に根付いて、どんどん広がっていくと思います。

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